リングで輝く美女子レスラーの今 プロレスもグラビアも、今私ができることを一生懸命やっていく【青野未来#3】




昨年旗揚げした女子プロレス団体・マリーゴールド。その中心選手の一人、青野未来はもともと芸能活動をしていた。2017年6月にプロレスデビューをはたし、現在まで数多くのタイトルを獲得してきた。可憐なヴィジュアルからは想像がつかないほどのパワーの持ち主である青野に、体つくりの秘訣を聴いた。全3回の最終回は、そのパワーの秘訣のお話を。

パワーの源を語った青野未来(写真/橋場了吾)

【写真】青野の試合フォト&インタビューカット

プロレスにおいて、お客さんの声援の力は大きい

実際のプロレスの試合で、青野がパワーを最大限発揮する秘訣はあるのだろうか。

「体感は大事かなと思いますね。今は大きい選手が結構いるので、趣味でやっていたボディボードやスノーボードで培った体幹が生かされているのかもしれません。さらに小さい頃は、一輪車や竹馬、スケートのようなバランス系は得意だったので、ぶれない体つくりは大事だと思います。ゴルフにも生かせますし(笑)。ゴルフは試合の次の日が休みのことが多いので、そのタイミングで。ゴルフは練習よりも実践なので(笑)、コースに出ることが多いですね」

もう一つ、青野にはパワーを出せる理由があった。

「プロレスは、自分の気持ちとお客さんの声援の力が大きいと思っています。疲れているときにあきらめてしまったら、そこで終わりなんですよね。でも諦めずにいられるのは、自分の勝ちたいという気持ちと、お客さんがくれる声援があるからなんです。もちろん肉体的なものは必要ですが、(パワーを出すには)精神的なものも大きいと思いますね。(お客さんからの声援は)全部聴こえていますし、お客さんと目が合っている気もします。1月3日の大田区大会で、桜井麻衣に負けてUN王座を落とした試合は、桜井コールがすごすぎて心が折れそうになったんですよ。今はさらに燃えられる心があるので大丈夫なんですが、そのときは『うわ、ヤバいな』と思いましたね。それくらい、お客さんの声援の力は大きいと思います」

プロレスもグラビアも、今私ができることを一生懸命やっていく

フィニッシャーのスタイルズクラッシュを決める青野(©マリーゴールド)

ちなみにインタビューを行ったのは8月30日。青野と同じパワーが売りのちゃんよたとのシングルマッチの後だった。二人のパワーが激しくぶつかりあった好勝負は、青野が必殺のスタイルズクラッシュを決めて快勝。とんでもない運動量の試合後にも関わらず、青野は数分後には息を整えてインタビューに臨んだ。

「(パワーファイターとの対戦は)わくわくしますね。(林下)詩美もそうなんですけど、パワーでぶつかり合うのはすごく燃えるんですよ。ぶつけ合う中でどんどん気持ちが強くなっていって、絶対に負けたくないと思いますし。私は小柄ですけど、負けたくない。その気持ちが強くなっているので、見た目ではパワーファイターに見えないかもしれないですけど実はパワーがあるんだぞと驚かせられるのかなと。実は、パワー同士のぶつかり合いより痛いのはチョップのような皮膚の痛みです。やられているときももちろん痛いんですけど、試合が終わった後にドッと来る感じも痛いんです。チョップは内出血もするので痛みが増すんですけど、当たり合いはそんなに後に引かないんですよ。(胸元を流血させられた)野崎(渚)さんのチョップは痛すぎましたね……。でも、プロレスラーとしての勲章です」

青野はマリーゴールドに移籍してから、グラビアの仕事がまた舞い込んでくるようになった。

「大丈夫かなと思っちゃいました(笑)。マリーゴールドで、水着の撮影や写真集もやってもらっていましたけど、もう年齢的にもあれですし、グラビアはしばらくやっていなかったので……。でも今は、鍛えている人の体が美しいという風潮もあるので、今のプロレスラーの私を見てもらいたいという気持ちです。今しかできないグラビアがあると思うので、撮影してもらえるのは嬉しいですし、今後もお話があればやっていきたいです。もちろん、プロレスラー・青野未来として。今、私のできることすべてを一生懸命やっていきたいですね」

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