『オーバーイーツ』で挑むプリンセスタッグ王座 千載一遇のチャンスで戴冠なるか?【上原わかな#3】




デビュー時から注目を集め、着々と成長し続けてきた上原わかなだったが、ここに来て、ちょっと伸び悩んでいた。理由は本人がよくわかっていた。

上福ゆきとの『オーバーイーツ』が、上原わかなのプロレス人生を変えた(写真/東京女子プロレス)

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「私の性格的なものですよね。プロレスラーなのに根本的には争いごとが好きじゃなくて、なにか揉め事がありそうだと回避しながら生きてきたんですけど、そういう性格がリングの上でも出ちゃっていたんだと思います。そして、これも性格的なものになるんですけど、そういう悩みとかを周りに相談することができなくて、なかなか現状を打破できずにいたんです」

こればっかりはどんなにトレーニングを積んでも解決する問題ではない。そんな悩める彼女に救世主が現れた。先輩レスラーの上福ゆき、である。

「もともと上福さんにあこがれていて、ずっとタッグを組みたいって言い続けてきたんですけど、それが実現したんですね。上福さんは私の性格を見抜いていて『なにか悩みがあるんだったら相談してよ』って言ってくださって。それでも遠慮して言えないことがあると『まだ言いたいことあるよね? 全部、言いなよ』って。本当にそれで救われました! リングでもっと自分を出しなさいってアドバイスもいただいて。そう言っていただけるだけじゃなくて、実際に一緒にリングに立って、タッグを組んでいるわけじゃないですか? こんなに心強いことないですよ。いくつか大事な試合でも勝ったんですけど、今、振り返ってみると、シングルマッチだったら、私は絶対に勝てなかったなって。上福さんとのタッグだったからこその勝利だって実感しています」

9.20大田区では享楽共鳴のタッグ王座にチャレンジ。勝てばプロレスラーとして初戴冠となる(写真/東京女子プロレス)

上福ゆきとのタッグには『オーバーイーツ』と自分たちで命名。9月20日の大田区総合体育館大会では中島翔子&ハイパーミサヲの『享楽共鳴』が保持するプリンセスタッグ王座への挑戦が決まった。いまだプロレスラーとしてベルトを巻いた経験のない上原わかなにとって、まさに千載一遇のチャンスが訪れた。

「プロレスラーって3年目までが若手と呼ばれるじゃないですか? だから3年目の今年が私にとっての正念場で。今年のうちにベルトを獲りたいと考えていたので、このチャンスは絶対に逃したくないです!」

今年、すでにいくつかの新技も披露し、勝利への道筋も見えはじめてきている。3年目の初戴冠、なるか?

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