全日本学生ボディビル選手権大会に女子カテゴリーがスタートして3年目の今年は、昨年の2倍の10人がエントリー。1年生や2年生の選手も続々と出場する中、貫録ある姿を見せて金メダルを獲得したのは環太平洋大4年の宮地優羽(みやじ・ゆう)だ。
「今シーズン、まずは、この大会もそうですが、ビキニフットネスでも、大会に出場させていただけたことに本当に感謝です。一番近くで支えてくれたのがお母さんや家族で、学校の友人や先生など、多くの人に恵まれて大会に出ることができました。その上でのこの優勝という結果をいただけたことがすごく嬉しいです」
9月28日に行なわれたこの大会後のステージで、そう話した宮地。「女子ビギナーズフィットネス」は、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)においても、一部の地方大会で最近取り入れられており、レギンスとブラトップを着用して筋肉美を競う女子競技。“ビギナーズ”の名の通り、初心者でも取り組みやすいカテゴリーと言える。
宮地はすでにビキニフィットネスの選手として活躍しており、オールジャパン・ジュニア・フィットネスチャンピオンシップス(23歳以下の日本一決戦)では2年連続2位。昨年はこの実績により、12月に東京で開催されたIFBB世界フィットネス選手権にも出場(ジュニアで6位)するなど実績を積んできた。
だが、自身のありのままの姿を投稿するSNSで伝えているように、オフシーズンには「好きなものを好きなだけ食べてたら、まんまるになりました」と、約9kgを乗せてしまい、今シーズンはそこからのスタートであった。
「ビキニフィットネスではジュニアで優勝を目指していたのですが、減量の部分で自分の甘さが出てしまい絞り切れず…。でも、今シーズン最後となるこの学生大会では全力で自分の力でやり切ろうと思い、とにかく絞り込みました」
そうして挑んだステージでは頭一つ抜ける貫録を見せ、堂々の優勝。ボディはもちろんだが、優雅に見せるポージング技術も「さすが」というところで、誰もが納得の女王といったところだ。
4年生ということで学生大会はこれにて終了。来春には国家資格試験も控えている。
「柔道整復師の資格をまずは取得して、それを生かして今後も、自分の身体づくりもですが、ボディメイク関連で関わったり、周りの人の健康を支えられる人になりたいなと思っています。競技者としては来年はもう一度ジュニア大会に出場できる年齢なので、次こそ優勝して、また世界の舞台に立ちたいです!」
フレッシュな笑顔で言い切った宮地。筋トレも競技も学業もさまざまなチャレンジを続ける女子ビキニフィットネス界の未来を担うホープの未来にこうご期待。