競技デビューからオールジャパン無敗 ボディフィットネス・楯岡仁美、常勝ゆえの葛藤とあこがれの存在




勝ち続けるがゆえの葛藤を越え、新たな扉を開いた瞬間だった。

フィットネス競技の年齢別・身長別日本一決定戦「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」が9月13日-14日に開催され、ボディフィットネス163cm超級で楯岡仁美が優勝。大会3連覇を達成した(45歳~54歳160cm超級では準優勝)。

【写真】楯岡がオールジャパンで見せた肉体美

彼女は競技デビュー初年度にオールジャパン選手権をいきなり制覇。以降、無傷の3連覇を続けている。それだけ聞くと順風満帆に思えるが「選手になって1年目、2年目と勝ってきたので、とにかく無我夢中でした。今年で3年目なんですけど、いろいろなことがわかって考えすぎるようになって、逆に不安が大きくなってしまいました」と胸中を明かした。

そんな彼女の“ボディメイクの原点”を聞くと、ふたりの名前が返ってきた。ボディフィットネスで国内3連覇。世界一も達成し、2024年からはウェルネスで2連覇中の大谷美咲のステージを見たこと。そして出場したすべての日本選手権でファイナリスト入りしているレジェンド・加藤直之とゴールドジムで出会ったことが、彼女をステージへ導いたと言う。「美咲さんには今もお会いするとポージングを教えてもらったりしますし、私が追求するボディフィットネス像そのものです」とあこがれへの思いを語る。

日頃は仕事と両立して肉体美を鍛えている。継続の秘訣は「十分なトレーニングができなくても時間の中で、その時できることをやるようにしています」とのことだ。今後の目標については「何もまだ考えられていないです。とにかく競技とトレーニングを楽しく続けていきたいなと思います。オールジャパン4連覇もその先にあるかなと思います」と率直な心境を語った。

不安を越えて3連覇をはたした彼女は、今後さらに競技者としての階段を上がっていくだろう。理想のボディを追い求め、楯岡の挑戦は続いていく。

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