YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2025年日本クラス別60kg以下級優勝の岡玲治選手です。
新星を突き放す完璧なアウトラインと絞り
岡選手は、三重選手権・新人の部にてわずか17歳という年齢でボディビルデビューを果たします。2年後には、史上最年少で三重選手権・一般の部を制覇。日本ジュニアボディビルでも数々の成績を残し、2022年大会の70kg以下級では、自身最高位である2位を獲得します。2023年には、日本クラス別60kg以下級にて石井輝男選手や豊島悟選手といった強豪を押し除け、初優勝を果たしました。
現在26歳ながら華々しい成績を残している彼ですが、それほど高く評価されている理由は、安定感抜群のコンディションとアウトラインです。毎年20kg近く減量しているにも関わらず、決して甘くなることはなく、それどころか臀部まで完璧にストリエーションが入ったバキバキのコンディションを常にステージに合わせてくるため、仕上がりにおいて彼を上回るのは至難の業でしょう。加えて、三角筋の張り出しを中心としたアウトラインの形成も見事で、二頭筋のピークの高さや外側広筋の発達、脂肪を一枚も残さないハムケツのカットについても目を見張るものがあります。
先日行われた日本クラス別60kg以下級では、2年ぶり2回目の優勝を果たしましたが、その完成度は圧倒的なものでした。いかなるポージングでも崩れないアウトライン、極めて平均値の高い選手達の絞りを優に超える圧巻の仕上がり、気迫溢れるステージング。2位の原田祐光選手のバランス、3位の青野圭輔選手のプロポーションを物ともしない堂々たる存在感は、彼が絶対王者となることを決定付けているようにも見えました。
岡選手はフリーポーズも非常に美しく、感嘆の声さえ聞こえてきそうな洗練された無駄のないポージングを披露してくれます。また、迫力ある曲調にしっかり音ハメされているため、見ていて気持ちが良いことも彼のフリーポーズの良さだと思います。
今回は、岡玲治選手についてお話しさせていただきました。軽量級王者として盤石な地位を確立しつつある岡選手。まだまだ将来性を秘めている彼が今後どのような活躍を見せてくれるのか非常に楽しみですね。
次回は、わずか2年で日本クラシックフィジークを制した元フィジーク王者についてお話しします。お楽しみに!
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