「チャーハンをおかずにご飯を食べる」153cmのパワフル女子レスラー、“白米は最強のエネルギー源”を体現




10月18日、後楽園ホールで東京女子プロレスの最高峰であるプリンセス・オブ・プリンセス王座への挑戦が決まった愛野ユキ。リング上では烈火の炎を放つかのような瞬発力と爆発力を誇るパワーファイターの印象が強いが、実際は身長153㎝とけっして大柄な選手ではない。

前哨戦で王者・渡辺未詩とド迫力のタックル合戦を展開!(写真/東京女子プロレス)

【フォト】愛野の食事で培ったパワフルファイト

「サイン会とかでもよく言われるんですよ。リングではあんなに大きく見えるのにって。それはプロレスラーとして最高の褒め言葉だと思うので、ありがたく受け止めていますけど、私はどんなにトレーニングを積んで鍛えても渡辺未詩(現プリンセス・オブ・プリンセス王者)みたいな肉体にはなれない、とも理解しています。それでもやっぱり負けたくないんですよ、未詩には!」

現在、タイトルマッチを前に各地で前哨戦を闘っているのだが、日に日に激しさを増している。10月4日の品川大会でも、両者とも一歩も引かないショルダータックル合戦を展開。ふたりとも踏ん張って倒れないから、いつまでも終わらないのだ。最終的にはリング上よりも助走の距離が長くとれる場外で強烈な一発。これにはさすがの渡辺未詩も吹っ飛んだ。

「本当はリングサイドのお客さんに『そこ、危ないからね』って声をかけなくちゃいけないんでしょうけど、試合中はもう周りがまったく見えなくなってしまって。冷静に考えたらね、勝つためにはタックルにこだわらないほうがいいのかもしれない。ものすごく体力を削られるし、ダメージも大きいから。サッと避けて、違う技で攻めていったほうが絶対に効率はいいんですよ。

でも、未詩がタックルを仕掛けてきたら、それを避けるなんて逃げているみたいで嫌じゃないですか? だから正面からぶつかるし、それで倒れたら、なんか負けたみたいでそれも嫌だから、どうしても踏ん張ってしまうんですよね(苦笑)。同じ技ばかりやって飽きさせてしまったら、それこそプロとして失格だと思うんですけど、私は飽きさせませんから! たぶん未詩も同じようなことを考えているんじゃないかな? お互いに意地を張って倒れないんですよ」

今回の取材は試合後に行なったのだが、激しい試合でかなり体力を消耗しており「頭が回らなくて、ちゃんとしゃべれなかったらごめんなさい」との前置き付きで愛野ユキは席についている。お互いの様子見で終わってしまう前哨戦も珍しくはないが、ここまであと先考えずに全力疾走する前哨戦は「このまま激しさがエスカレートしたらタイトルマッチではどうなってしまうのか?」とファンの期待を大きく高めてくれる。それだけこの一戦に賭けている、ということなのだろう。

鍛え抜かれた肉体からパワー殺法を繰り出しまくる渡辺未詩への対抗策として、なにか特別なトレーニングをしているのか? と愛野ユキに尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「いや、特別なことはなにもしていないんですけど、私には物心がついたときから蓄積されているものがあるので。こればっかりは未詩には真似できないと思いますよ、ウフフフ」

愛野ユキが「物心がついたときから蓄積してきた」もの。その正体はなんと「白米を食べまくる」だった。

なんと! イベント向け弁当に『チャーハン&白米』は実在し、試合用コスチュームに着替えた愛野ユキが爆食していた!

「本当に白米が大好きなんですよ。日本人は白米でできていると思っているので、当たり前のことではあるんですけど。ただ、そんなに大食いっていうわけではないんです。食事の総量は普通の方よりもちょっと多いぐらいかな? ただ、白米を食べる量だけがハンパなく多いんです」

一説には「チャーハンをおかずに白米を食べる」との噂も。

「あっ、それは噂じゃなくて本当のことです、アハハハ! 結局、おかずがおいしいとそれだけ白米も進むじゃないですか? たとえば唐揚げ定食を頼むと、私の場合、どうしても白米を3杯はほしくなってしまう。それだとさすがに多すぎるので『唐揚げ』定食は注文しにくいんですよ」

おかずがうまいと白米食べすぎ案件を解決するための落としどころ、それが「チャーハンをおかずに白米を食べる」だった!?(後編へ続く)

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