仕上がり体重は昨年プラス1キロ フィジークキング・伊吹主税「過去一パンパンな身体で世界のメダルを持って帰ってきます」




日本のキング・オブ・フィジーク伊吹主税が「JBBFフィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス2025」で優勝し、4連覇を達成。その地位を確固たるものにした。

【フォト&ムービー】過去一の筋量と絞りで仕上がった伊吹のフィジークボディ

「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス2025」(9月に岩手県で開催)でも番狂わせが巻き起こるなど、王者であっても安心できない戦いが続いている。

そんな中で伊吹は今年、一つの大きな決断をした。

「オールジャパンは、体力温存のために欠場しました。すでに国内では3連覇していることもあり、やはり世界に挑戦したいという思いが圧倒的に強くあります。そのため今年は、まずは一戦目をこのグラチャンにして、照準をずらして挑むことにしました」

目論見通り、ハイレベルな接戦の中でも堂々と頂点に立った。周囲の選手と同様に伊吹自身も間違いなく進化しており、それをしっかりとステージで表現した。

「めっちゃ不安やったんですけどね(笑)。世界で勝つためには、全体的なサイズアップはまだまだしていかないといけないと思っています。結果的に今回は、仕上がり体重が1kg増えて、絞りも過去一にもっていくことができたので、この結果には満足しています。ただ、2位の増原駿選手が迫ってきているのは感じていますし、審査員の好みは分かれるでしょうしどっちが勝ってもおかしくなかったと思うので、今は安堵の気持ちも大きいですね」

実際、昨年12月に東京で行なわれたIFBB男子ワールドカップでは、階級別で金メダルを獲得したものの、オーバーオール戦では原田吉史が優勝(原田はこのグラチャンで予選敗退)。国内で無敵の伊吹も、審査員の見る目が変わる世界大会では、違った評価を受けることもある。

「今年は、過去一にパンパンの身体をつくって、色の付いたメダルを絶対に持って帰っていきます」

“誰が見てもNo.1の身体”で――。今年のIFBB世界男子選手権は、11月27日からサウジアラビアで開幕する。

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