理想は「強くて美しい、芯のある女性」群馬発・17歳の空手ガール、素手素足で闘う日本一決戦に挑む




10月18日-19日、世界最大規模のフルコンタクト空手団体・新極真会が主催する「第57回全日本空手道選手権大会」が東京体育館で開催される。今大会は体重無差別級で頂点を競う、国内最高峰の闘いだ。

植松音羽選手

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そんな舞台に挑戦するひとりの女子高生がいる。植松音羽(うえまつ・おとは)選手、17歳だ。彼女は今年7月に、幼年からシニアまで年代別の日本一を決める「カラテドリームフェスティバル2025」で初優勝を飾った期待の新星。普段は新極真会群馬支部で稽古に励んでいる。

そんな植松選手、普段はオシャレに敏感な今時の女子高生。今年5月31日-6月1日には世界各国から選手が集った「KARATE EXPO 2025」(3大会併催)のアンバサダー「KARATEガールズ」の選考に推薦で応募。8人で構成されるユニットのメンバーに選ばれ、記者会見や大会当日のステージに立った。

KARATEガールズは強さと優しさ、思いやりの精神を備え、フルコンタクト空手を世界に広める志を持つなど、選考基準に当てはまる女性空手家8人によって結成されたユニットだ。

ユニットでの経験については、「メンバーの中には初めて話す子もいたので、そういう子たちと交流できたことはすごくうれしかったです。トップレベルの試合を間近で観られたことは貴重な経験だったので、すごくいい機会になりました」とコメント。

目指す将来像については、「目代結菜選手のように強くて綺麗で、人としても芯が通っているような空手家になりたいです」と“高速パンチ女子”の愛称で人気を博し、メディアにも出演する目代選手の名を挙げた。可憐な魅力と強さを兼ね備える植松選手は、初挑戦の全日本大会でどのような闘いを見せるのか。

KARATEガールズとして大舞台を経験した。写真はユニットお披露目記者会見での1枚

幼少期から彼女を指導してきた佐藤隆孝師範(新極真会群馬支部支部長)は「コツコツ積み上げられるのが彼女の強みだと思います。今年のドリームフェスティバルでは苦しい場面でも勝ち切るなど、強さが出てきました。全日本大会でも期待しています」と思いを語る。

植松選手を指導する佐藤師範。彼女の心の強さには太鼓判を押す

植松選手も「緊張や不安がないと言えば嘘になりますが、それを減らすためにも稽古に打ち込んできました。ここからも今まで以上に気合いを入れて、全日本で闘い抜けるようにがんばります」と気合い十分だ。

新極真会の女子は近年、全日本大会3連覇がかかる絶対女王・鈴木未紘選手を筆頭に、“4強”と称される強豪選手が上位を独占している。若手の勢いがトーナメントの様相に影響を及ぼすか? 植松選手のチャレンジの行方に注目だ。

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