筋トレして歌って踊ってのレッスン時代 ヘヴィロック×バイオリン、独自の世界観で輝くヴォーカリストの原点【湊あかね#1】




今や世界的にも人気のあるジャパニーズ・ガールズバンド。その中でも、ヘヴィロックとバイオリンを融合させた唯一無二の世界観を誇っているのがEast Of Eden(以下EOE)だ。EOEのヴォーカリスト・湊あかねは、元々アイドルグループに所属していたが、今は2023年に結成されたEOEでパワフルな歌声を響かせている。その湊に体づくりの秘訣を聞くインタビュー全3回の第1回は、アイドルグループprediaの一員としてデビューするまでのお話を。

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筋トレして歌って踊ってのレッスン時代

デビューするまでの日々を語った湊あかね(写真/橋場了吾)

湊あかねは中学時代から音楽を始めているが、最初はヴォーカルではなかった。

「中学時代は吹奏楽部で、パーカッションを叩いていました。最近は全然なんですけど…中学3年間はずっと。高校時代は部活はせず、でした。でも私の中学校の吹奏楽部は、すごいゆるゆるで大会に出るよりも各々好きなようにやりましょう、という感じで。吹奏楽部に入ったきっかけは、ドラムがカッコいいなと思って勢いで入部して、そのまま3年間ずっとやることになりました。(筆者「East Of Edenの曲は叩けない?」)無理です…(笑)」

そこからどのように歌の世界に入ったのか。

「歌手になりたいという夢は、小さいときからずっとあったんです。割と早い段階で事務所には入っていたんですが、高校生のときは渋谷のセンター街を一人で歩いていると、よくスカウトに声を掛けられましたね(笑)。名刺を渡されて『歌手になりませんか?』という感じでした。なので、高校生のときからアーティストアカデミーで、歌のレッスンは受けていました。当時は、レッスン前に筋トレをして、リズム&ヴォーカルというダンスしながら歌う練習をしていました。自分としてはあまり体力はつかなかったような…(笑)。それよりも精神が鍛えられた感じがありましたね」

なかなかデビューできず苦しんだアイドル時代

ライブでのポーズも様になっている

湊はヴォーカリストの命である声のトラブルをほとんど経験していないという。

「喉というか声帯は、ほとんど壊したことがないですね。あ、でも過去に1回だけ声帯が若干腫れて、高い声が出なくなってずっと低い声だったときがありました。声が全く出なくなるわけではなくて、張った太い声が出なくなったんです。3週間くらいで治ったのかな。だいぶ前の話…predia(湊が所属していたアイドルグループで2010年結成、2022年解散)時代のときの話です。ライブのときはヴォーカルが複数いたので、一人が低いパートを歌ったり、セットリストも高音控えめのものにしてもらったりしていました」

そのpredia、結成からメジャーデビューまで4年を要している。

「prediaは“大人アイドル”という触れ込みだったんですが、やっぱり若いアイドルの方が売れるのでレーベルから敬遠されていましたね(笑)。それでようやく拾ってもらった感じでした。当時は『いつかデビューできる』と思いながらも、後輩グループが先にデビューして『どうしたらいいんだろう?』とメンバーみんなで会議をしていましたね」(11/6、朝5時30分公開の第2回に続く)

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