石川県知事・馳浩を表敬訪問 身長150cmのアイドルレスラー、凱旋興行でふるさとにパワーを




アイドルとしても活動している高見汐珠。アイドルフェスなどでは他のアイドルとステージで共演することもあるが、横に並んだとき、プロレスラーなのに高見汐珠のほうが小柄、という光景を結構、目にすることがある。

石川県知事・馳浩を表敬訪問した高見(写真提供/東京女子プロレス)

【フォト】アイドルレスラー・高見の「叫びまくる」パワフルファイト

男子の場合、プロレスはしっかり階級分けされているが、女子プロレスは基本、無差別級。東京女子プロレスには軽量級のチャンピオンベルト自体がそもそも存在しない。だからチャンピオンになりたかったら、自分よりも大きな選手を打ち破らなくてはいけないのだが、それはなかなかハードルが高い。

「たしかに試合中に『あっ……』って思うことはあります。相手をボディースラムで投げようとしたら、重くて投げられなかったり。ただ、そんなときに意識しているのは『だからってガッカリしない』です。たしかに悔しんですけど、そこで落ち込んだって仕方ないじゃないですか? だから心の中で『私は小さいし、パワーファイターじゃないんだから持ちあがらなくてもしょうがない。汐珠にしかできないプロレスをやろう!』と一瞬で前向きになるようにしています」

たしかに試合中に落ちこんだところで、状況は変わらない。おそらく、そうやって気持ちのスイッチを切り替えるときにも大きな声を出すことでブーストがかかっているに違いない。そのあたりが同期の中で頭ひとつ抜けた存在になれた要因なのだろう。さらに確固たるプロ意識が彼女の芯を支えていた。

可憐なルックスからは想像もつかない闘志を見せる(写真提供/東京女子プロレス)

「汐珠は小さいから、試合で負けるとファンの方にすごく心配されがちなんです(苦笑)。試合後の特典会でも、みなさん『大丈夫?』『怪我はなかった?』って。その気遣いはうれしいんですけど、プロとして見ている方を心配させちゃうのはどうなんだろうって。だから、やられてもやられても『大丈夫だよ! 汐珠は元気だよ!』という姿をアピールしようって意識しています。もっともっと強くなって、まったく心配されないようなプロレスラーになるのが一番いいんですけど、それはもうちょっと時間がかかっちゃうかなぁ〜」

トーナメント優勝、タイトル初挑戦というステップをトントン!と駆けあがった高見汐珠は11月22日、石川県・金沢流通会館でプロレスラーになってから初の地元凱旋興行を行なう。あこがれの存在である現プリンセス・オブ・プリンセス王者の渡辺未詩とタッグを組んでも晴れ舞台。チャンピオンベルトを巻いての凱旋は叶わなかったが「それは本当に残念ですけど、胸を張って凱旋します!」と成長した姿を地元のファンにアピールすることも誓ってくれた。

「今回は能登半島地震の復興支援も凱旋興行の目的のひとつなので、たくさんの方に集まっていただきたいですし、私もリングの上からたくさんの元気をお届けしたいと思っています!」

凱旋興行に先立ちプロレスラーで石川県知事の馳浩への表敬訪問も実現。石川県を元気に、そして石川県からニッポンを元気に! 凱旋興行でも高見汐珠の元気な叫び声からリングから響きわたることは間違いない。

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