超スローな食事が体力の源? 34歳プロレスラー・安納サオリの特異な食生活「一食ぶんの食事を半日かけて食べる」




今年4月に引退した“女子プロレス界の横綱”里村明衣子が「現在の女子プロレス界の象徴」と称した選手、それがスターダムの安納サオリだ。安納は「休みはいらない」と宣言し、スターダム以外にもOZアカデミーにも参戦、とんでもない試合数をこなしている。その安納、ここ最近は大きなケガもなくデビュー10周年イヤーを迎えたわけだが、体づくりの秘密に迫るインタビュー全3回の2回目はこの10年での体との付き合い方のお話を。

10年かけて自分の体を知ったという安納サオリ(写真/橋場了吾)

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プロレスに出会って10年かけて自分の体を知った

安納サオリは、若いときよりも今の方が体力はある、という。それは安納が、自分の体に真摯に向き合ってきたからだった。

「プロレスをやっていなかったら、自分の体と向き合うことはなかったなと感じます。ここまで鍛える必要もないですし、そもそもしんどいのは嫌ですし(笑)。根本は運動が嫌いなので、このプロレスに出会ったからこそ、見た目だったり動きだったり体力面だったり、何がベストなのかを10年かけて徐々に知ってきて、今でももっと自分に合うものがあるんだろうなと。もっと自分の体を知りたいですし。でも、今の安納サオリとしては、今がベストなんだろうなとも思っています」

安納の技には柔軟性を生かしたものが多い(©スターダム)

試合前に欠かせないのは、水とバナナ

安納といえば均整の取れたスタイルのイメージだが、意外に食事には無頓着だという。

「これを言うと結構びっくりされるんですけど、全然気にしていないですね。お菓子も大好きですし、食べる時間も不規則ですし。ただ私、食べるのはめちゃくちゃ遅いんですよ。たとえば、ここに一食分の食べ物があります。それを半日ぐらいかけて食べるんです。一回食べて休憩して、冷蔵庫に入れる。そして夜に、チンしてまた食べる。一気にガーッと食べないようにしていて、すぐお腹もいっぱいになっちゃうので、ゆっくり食べています。少量を数回に分けて食べているのが、いいのかもしれないですね。新幹線移動のときは、東京から大阪までの時間をフルに使って食べています。食事は好きなものだけを食べるという感じで、基本辛い食べ物の5メニューくらいのルーティンになっていますね。昔は冒険していた時期もあったんですが、今はしなくなりました。あと試合前のバナナは欠かせないかも…ですね。吸収が早くてエネルギーにもなるので、試合前はあまり食べたくないんですけど、食べるようにしています」

というものの、水分は多めに摂るようにしているという。

「水はたくさん飲みますね。試合前はスポーツドリンクと水です。潤っているのが好きで…乾燥するのが嫌なので、寝起きも絶対水を飲むようにしています。試合前は水とバナナと、あととろろ蕎麦を食べるくらいです」(12月3日、朝5時30分公開の#3に続く)

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