体力は年齢に関係なく、誰でも伸ばすことができます。体力とは筋力や持久力だけでなく、日々の生活を軽やかにこなし、疲れにくい体の土台になるものです。
ここではそんな体力を養うエクササイズを、書籍「頭も体も疲れにくくなるスゴイ運動 体力お化けへの道」の著者・澤木一貴さんに紹介していただきました。今回の種目は「スタンドアップ」です。
椅子から立ち上がる動作を繰り返すスタンドアップは、身近で取り組みやすい運動でありながら、体力づくりの基本を押さえた優秀なエクササイズです。特別な道具や広いスペースを必要とせず、思い立ったときにすぐ実践できる手軽さは、運動習慣を身につけたい人にとってメリットと言えるでしょう。
スクワットのような下半身の多関節運動は、日常生活の動作と深く結びついており、転倒予防やスムーズな動作の向上にも貢献します。さらに、太ももやお尻などの大きな筋肉を使うことで効率よくエネルギーを消費し、基礎代謝のアップにもつながります。
下半身の筋力を効率よく鍛えるだけでなく、立ち上がりや階段の上り下りといった日常動作にも直結します。スタンドアップは、ケガのリスクを抑えながら効果を実感できる優秀な導入種目と言えるでしょう。椅子を使えばヒザや腰への負担を軽減しやすく、フォームを安定させやすくもなるので、ぜひトライしてみてください。
【スタンドアップ】
➀安定した椅子に浅く腰掛けます。両足をやや手前に引き、足幅は肩幅に。膝とつま先の向きを一致させましょう。


②背すじを伸ばし、股関節から上体を前に倒します。そのまま足裏全体で地面を押して立ち上がります。背中を丸めず、股関節を使って前傾することがポイントです。

③立ち上がったら、逆の動きでゆっくりと座りましょう。椅子が動かないよう、床や椅子の形態に配慮しましょう。
※よくある間違い
ヒザが前に出すぎたり、猫背にならないよう注意しましょう。


加齢とともに低下しやすい筋力・バランス・敏捷性。これらを効率よく鍛え、日常生活の快適さを維持するには「スクワット系の運動」が最適です。スクワット系エクササイズは、筋肉を「つける」だけでなく、動ける体をつくるための基本。どれもセルフで取り組みやすく、毎日続けても問題ないのもメリットです。ぜひ日常のスキマ時間で実践して、“体力お化け”を目指してみてください。

