「トレーニングすると生活の軸ができる」筋肉隆々な43歳美容師、1年の空白を埋めた“規律のボディメイク”




俳優・金子賢が主催するボディコンテスト「SUMMER STYLE AWARD」(サマースタイルアワード)の舞台に、43歳の美容師・太田健二が帰ってきた。

11/23(日)の最終予選では、STYLISH GUY部門でMaster’sクラス(38歳~)とMiddleクラス(170~176cm)の二冠を獲得、さらに筋量が求められるSPORTS MODEL部門middleクラスにも挑戦し、6位の成績を残した。

じつは2年前にも同じ大会でスタイリッシュガイでの2冠を達成しており、彼の名はサマスタでも知られた存在だ。

【フォト】舞台に舞い戻った43歳美容師・大田のステージショット

そんな男が、空白の期間を経てステージへ戻ってきた背景には、とある理由があった

「最初は緊張していました。でもステージに立って、ポジションを調整していくうちに感覚を取り戻せて。『戻ってきたな』って実感がありました」

昨年、彼は競技から距離を置いた。その理由はケガや仕事の忙しさだけではない。

「2年前の日本大会(FINAL)で、サイズが足りずに勝てなかった。それがずっと悔しくて。だから1年間、増量して体をつくり直す時間を取りました」

美容師という仕事は立ちっぱなしで長丁場も多い。トレーニングしたくても時間が取れない日もある。それでも、太田は闇雲に大会に出場するのではなく、ウィークポイントを克服する1年を選択。筋肉を増やし、弱点を補うための地道な積み重ねを継続した。

「トレーニングをすると生活の軸ができるんですよ。よく動き、よく食べ、よく寝る。全部が回り始めて、人としてのコンディションがよくなる。だから仕事もがんばれますし、仕事があるからトレーニングもがんばれます」

美容師という“美を扱う仕事”とボディメイクは、彼の中ではひとつにつながっている。美しくあるための習慣や所作の積み重ねは、そのままステージでの表現力に直結する。

「まずは、今年のFINALでリベンジをはたす。それだけです。2年前、日本一を逃してしまった。あの悔しさを晴らしたいんです」

そう決意して臨んだ11/29(土)の「FINAL」では、STYLISH GUY部門Master’sクラスで3位入賞。同Middleクラスでは6位の成績を残した。悲願の優勝はならなかったものの、挑戦を続ける姿勢が多くの感動を与えた。

1年の空白は、立ち止まった時間ではない。積み上げ、整え、静かに力を蓄えた時間だった。彼のボディメイクの軌跡はこれからも続いていく。

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