YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2025年日本クラス別65kg以下級3位の森本功太選手です。
軽量級絶対王者・木村に次ぐ異次元の丸み
森本選手は、JBBF屈指のアウトラインを持つ三重県出身のボディビルダーです。2022年の三重選手権で優勝後、毎年着実に成績を伸ばし、昨年には西日本選手権優勝、日本クラス別65kg以下級3位まで登り詰めました。
彼の特徴は、取って付けたかのような丸みのある筋肉とそれに伴った無類のアウトラインです。大胸筋、三角筋、上腕、大腿四頭筋に至るまでほぼ全ての筋肉が球形に発達しており、ポーズを取ることでその異質さはさらに加速します。アウトラインの要である三角筋が強みになっている上に、ウエストがタイトで背中の広がりも十分にあるため、フロントポーズは理想的とも言えるシルエットをしています。サイドポーズでもその丸みは遺憾なく発揮されており、全体的に見ても弱点はかなり少ない選手だと思います。
一見、無敵にも思える森本選手の肉体ですが、もちろん彼にも伸び代は存在します。一つはバックポーズのクオリティ。決して低くはありませんが、強みであるフロント・サイドに比べると、広背筋の厚みやハムケツのボリューム等、さらに進化できる部分があるように感じます。もう一つは質感。十分に絞れてはいますが、彼の丸みやアウトラインをさらに輝かせるためには、筋肉と皮膚が張り付くようなドライさが必要になってくるでしょう。
ポージングには安定感があり、魅せ方も非常に綺麗です。先日のジュラシックカップで披露したフリーポーズは、アニメ「鬼滅の刃」に登場する猗窩座というキャラクターのテーマを使用しており、ポーズや表情、テンポまで極めて完成度の高いものでした。毎年、体やポージングをインプルーブさせてくる為、見ている側としてもワクワクするような選手だと思います。
今回は、森本功太選手についてお話しさせていただきました。メキメキと力を伸ばす森本選手の今後が非常に楽しみですね。
次回は、2026年の若きネクストモンスターについてお話しします。楽しみに!


