迫力全開の超強力マスキュラー! 学生日本一に輝いた若きモンスター〜久野清照【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2025年全日本学生ボディビル選手権優勝の久野清照選手です。

【フォト】東海のネオモンスター・久野のボディ

今年注目のネクストモンスター

久野選手は、大会2年目にして学生ボディビルの頂点に立った今年注目のネクストモンスターです。デビュー戦である2024年中部学生ボディビルで優勝後、ジュラシックカップルーキークラス2位、日本ジュニア70kg超級3位などの成績を収め、破竹の勢いでボディビル街道を登ってきました。

そんな彼の特徴は、美しくも荒々しさの残る肉体です。手足が長く、プロポーションに恵まれた骨格をしていますが、筋肉は凶悪なまでの迫力をしており、ステージで表情が変わらないポーカーフェイスな一面も彼の不気味さをより引き立てています。部位別賞を獲得した胸は勿論のこと、肩腕のバランスや下半身の質感も良く、ボディビルダーとして見た時の完成度も非常に高いです。中でも、分厚い広背筋と極太の脊柱起立筋が織りなすバックポーズは強烈です。広がりについては伸び代があるものの、質感と厚みについては学生最強クラスの背中と言えるでしょう。

久野選手の武器となっている「迫力」ですが、その威力はマスキュラーポーズを取ることで真価を発揮します。バランス良く発達した上半身の筋肉に、ストリエーション(筋繊維の走行ライン)が随所に浮かび上がることでさらに強烈さを増したその姿は、「筋肉の獣」と呼ぶに相応しいです。また、体が優れているだけでなく、ポーズの取り方も理想的です。肩甲骨を引き上げて胸郭のみを倒すことで、僧帽筋が前に張り出し、強みの胸と合わさって重厚感に溢れた上半身が完成されています。さらに、マッスルコントロールで肩腕のピークを強調しつつ、厚みのある胸郭でクロスさせた前腕を覆い被せることで、腹筋周りの陰影を強め、より密度とカットの深さを高めることに成功しています。マスキュラーポーズのクオリティで言えば、すでに日本トップクラスだと思います。

一方、課題として挙げられるのは、骨格に見合った全体の広がりです。広背筋や股関節付近を中心とした大腿部の張り出し、ポーズの横幅を意識した重心の取り方などが強化されれば、持ち前の迫力に美しいプロポーションが加わることで、難攻不落の肉体が誕生するのではないかと思います。

今回は、久野清照選手についてお話しさせていただきました。彼が今年どんな怪物に化けるのか非常に楽しみですね。

次回は、四国を制した躍進間違いなしの軽量級次世代ビルダーについてお話します。お楽しみに!