イタリア・アメリカ・イギリス・ブラジル・フランス・ドイツなど、さまざまな国における柔道の指導風景を映像で見たり、海外研修から帰国した柔道界邦人の談話を聞いたりすると、そこには「理屈的に納得できないことはやらない」気質の生徒たちへの説明や、モチベーションをあげる工夫が満ちているように思える。
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翻って、日本の状況を見れば「習うより慣れろ」「理屈を求めるより数を反復する中で自分で感覚を掴め」的な練習体系の中で、幼年期から一途に日々を捧げる従順な人材を弱肉強食・自然淘汰ともいえるシステムで篩にかける傾向が現在もあるように感じる。
そんなことから、海外の指導法に学ぶべきところはあるのではないか、と考え、南米コロンビアで、柔道衣も満足にない環境から指導を開始し、教え子を世界選手権優勝、オリンピック銀メダル獲得に至らしめた早川憲幸氏(現在は女子日本代表チームのコーチ)に話を訊いてみたところ、
・クッキーを頭につけて、受身の稽古を行なう。
→クッキーが割れないよう、楽しみつつ熱心に受身に取り組むようになる。
・道着なしで、ひも(柔道の帯など)を上半身にタスキ掛けし、投げ技に取り組む。
→道着がなくてもでも稽古できるし、袖(引き手)を持たずに投げられるようになる。
……といった工夫に満ちた指導が現地で行なわれていたことがわかった。
指導にこういった工夫を凝らすことで、初心者や、小・中・高校生が楽しみながら柔道に親しめる環境を成熟させ、日本柔道の競技人口を煙突型から富士山型に戻していけたらいいのになぁ、としみじみ。
その早川憲幸氏の指導法が、書籍「柔道 動画サイトでは公開されない本当に必要な技術」(ベースボール・マガジン社)となって発売されることとなった。動画(QRコード)付きでリアルな動きを見ることができる。常識を打ち破る発想が日本の柔道界に革命を起こすか!?
前代未聞の指導法を収録した動画付き書籍「柔道 動画サイトでは公開されない本当に必要な技術」
文/夜岡秀樹 写真/ベースボール・マガジン社






