YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2025年ジュラシックカップオープンクラス2位のケンソン・パトリック選手です。
ステージで異彩を放つ圧倒的存在感
「黒人サムライ」の通称で知られるパトリック選手は、昨年のジュラシックカップオープンクラスで西崎選手に続いて2位を獲得した絶大なインパクトを誇るボディビルダーです。2017年のベストボディジャパンで大会デビューを果たした彼は、武道家兼インフルエンサーとして活躍の場を広げ、ついに一昨年ボディビルの舞台に上がりました。
初ボディビルとは思えない強烈な姿で登場した彼の体で、まず目に付いたのが手足の長さ。胴が短いこともあって、よりリーチが際立っており、ウエストがタイトなことも含めて理想的なプロポーションを形成しています。一般的に手足の長い選手は密度感を演出しづらいため、四肢のサイズが弱点になりやすいですが、彼はその長さに負けない筋肉量も持ち合わせています。加えて大胸筋、三角筋、広背筋など、どこを見ても弱点と呼べる部位がなく、非常に丸々とした筋肉をしています。入場時に圧倒的な印象を植え付けるコンディションの良さも合わせて、体だけ見れば日本最強クラスのボディビルダーと言えるでしょう。
そんな彼が昨年のオープンクラスで西崎選手に敗れた理由はな何だったのか。その要因は、ポージングです。フロントダブルバイでの胸椎伸展の不足、肘の閉じすぎ、狭い足幅は彼の強みであるプロポーションを活かしきれておらず、似たタイプの西崎選手の方が広がり、厚みともに勝っているように見えます。ラットスプレッドでは、腰椎過伸展によって自慢の大胸筋や三角筋が潰れてしまっており、こちらもアウトラインが崩れて見えます。その他のポージングについても課題が残されており、彼がさらに上に行くためには、この弱点をクリアする必要があります。
逆に言ってしまえば、ポージングに安定感が出るだけで彼の評価は大きく上がる可能性が高いです。一昨年から昨年にかけての体のインプルーブも素晴らしく、まだまだこれからが楽しみな選手と言えるでしょう。
今回は、ケンソン・パトリック選手についてお話しさせていただきました。年齢は40代半ばながら、ボディビルダーとしては伸び盛りの彼が、今後どのよう活躍を見せてくれるか注目です。
次回は、沖縄のコワモテマッチョビルダーについてお話しします。お楽しみに!


