「結局、最後は“根性”だと思うんですよ」イマドキ女子レスラーが語る“勝つ道を捨てない思考”




『結局、最後は“根性”だと思うんですよ』

3月29日、両国国技館でMIRAI(みちのくプロレス)の持つインターナショナル・プリンセス王座に挑戦する東京女子プロレスの鈴芽。彼女の口からイマドキの女子プロレスラーからはあまり聞かれない“根性”というワードが飛び出したのは、ちょっと意外だった。

3.29両国国技館でMIRAIのインターナショナル・プリンセス王座に挑戦する鈴芽©東京女子プロレス

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もともとMIRAIと鈴芽は東京女子プロレスの同期生。4年半前にMIRAIは卒業し、他団体を渡り歩きながら着実に成長してきた。一方、東京女子プロレスが大好きで、その大好きな場所で闘いつづけてきた鈴芽もまた、しっかりと成長し、昨年あたりからはシングルプレイヤーとして高く評価されるようになり、今年の1月4日には団体最高峰王座にも挑戦。惜しくもベルトには届かなかったが「新春一発目から今年のベストバウト候補が飛び出した」と日本だけでなく、海外のファンからも大絶賛されたばかり。まさに今、ノリにノッている女子プロレスラーなのである。

そんなふたりは2月21日の神戸大会でタッグながら激突。両国国技館決戦を前に最初で最後の前哨戦として注目された、約4年半ぶりの激突。真正面から正々堂々とぶつかりあってみると、やはりパワーで勝る王者・MIRAIが優勢に見えた。さぁ、このパワーの差にどう対策を練りますか? と質問したときに返ってきたのが冒頭の言葉だった、

正直、愚問だった。もうタイトルマッチまで1か月を切っているタイミングでこんなことを尋ねても、いまさらトレーニングを強化したところで間に合うはずがない。毎週。試合があるし、3月中旬にはアメリカ遠征も控えている。ロングフライトでのコンディションの変調に気をつけて、両国国技館にベストな状態で臨むことが最優先事項である。

ただ、令和の時代に「根性論」が飛び出したのは実に興味深いので、掘り下げて話を聞いてみると、鈴芽は「あきらめないこと」と話を続けた。

「あきらめないこと=負けない、だと思っているんですよ。私にとってあきらめないってどういうことかというと、勝つ方法を考え続けること。リングの上でそれを考えられなくなったときが、勝利をあきらめたことになると思うので、私は最後の最後まで勝つ方法を考えるのをやめません」

女子プロレスにおける精神論、である。なにも考えず、がむしゃらに立ち向かっていく姿に観客は心を奪われてしまうことも多いが、たしかにそこになんらかの「勝ち筋」を見据えていなかったら、ただただ無謀な突進で終わってしまいかねない。かつての同期が4年半の間に溜めつづけてきた未知のパワーに対抗し得るのは「それでもあきらめない心」。それを頭に入れた上で両国国技館決戦を見ると、また違った闘い模様が浮かんできそうだ(3月23日、朝7時10分公開の#2に続く)。