絶対女王を下してオールジャパン制覇 大躍進を遂げた48歳ママ「この年齢になっても夢を見られるのは素晴らしいこと」




8月8日~9日、三重・イスのサンケイホール鈴鹿にて、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)が主催するフィットネス競技の日本一決定戦「ALL JAPAN FITNESS CHAMPIONSHIPS」が開催された。

初日はマスターズクラス(男子は40歳以上、女子は35歳以上)の審査が行なわれ、最終日は年齢の垣根を越えた身長別各クラスでチャンピオンが決定した。そんな中、2日間を通して台風の目となったのが西村裕子(48)だ。昨年はマスターズクラス3位、身長別4位であったが、今年はそこから大躍進を見せた。

【写真】3年足らずで日本トップクラスのボディ 劇的優勝を飾った西村のステージ

まず初日のビキニフィットネス45歳~49歳160cm超級では、同大会で7回の優勝を誇るマスターズ女王・長瀬陽子を下して階級を制覇。さらに各階級の優勝者によるオーバーオール審査も制した。

「正直に申し上げますと、びっくりしているのが正直なところです。目標としては『去年の自分を超えること』を掲げて1年間トレーニングをしてきていたので、ありがたい結果をいただけたことに大変感謝しています。いつも長瀬さんの背中を追いかける立場でしたので、少しでも側に並べるようにと思って、その思いでステージに立ちました」

そして2日目、西村はさらに大きなアップセットを起こした。ビキニフィットネス163cm超に出場すると、オールジャパン10連覇中の絶対女王・安井友梨を下し、歴史を変える優勝劇。順位が発表された瞬間に会場はどよめき、この衝撃の大きさを物語った。

彼女が競技を始めたのは46歳とのことで、わずか数年でこの結果を引き寄せた。競技を通じて、自身にも大きな変化があったと振り返る。

「フィットネスを通じて、自分自身の健康への意識が大きく変わりました。自分だけでなくて家族もいますので、夫や子どもたちの食事、健康管理は母親の私の責任も大きいと思いまして、そういった面でも意識が変化しました。子どもたちは成長期なので、タンパク質多めの食事に切り替えるなどサポートできればと思っています」

ステージに立てばビキニフィットネスのトップ選手。しかし、ひとたび舞台を降りれば母親としての顔ものぞかせる。

「上の息子は高校生で少林寺拳法をやっているので、筋トレに興味があるようでフィットネスの話に付き合ってくれます。年齢的にやや反抗期ですが、これが共通点になって家族の会話も増えています。子どもたちと、フィットネスや筋トレは面白いんだと共有できています」

一気に女王の座へと駆け上がり、まだ結果に気持ちが追いついていない様子。それでも視線は次なる挑戦へと向き始めている。

「正直なところ、まだ自分の中で整理ができていない状況です。このオールジャパンと10月のグラチャンは世界選手権の日本代表権もかかっているので、少しずつ体づくりへの意識を上げていき、前進していきたいという気持ちになりました。今まではオールジャパンとグラチャンまでしか出たことがないので、国外の大会はまったく違う世界だと思います。今48歳ですが、この年齢になっても夢を見られるのは素晴らしいことだと思います」

挑戦心がある限り、チャレンジに年齢は関係ない。新女王はこれからどんな歩みを見せてくれるのだろうか。