ゴールドジムの米長志織トレーナーに聞く、ジムの入門知識。いざジムに入会して「さぁ行くぞ!」となった時、何を持って行けばいいのでしょうか。今回は、そんなトレーニンググッズやギアについて。
トレーニングギア「三種の神器」
――実際にジムに行くとなった時は、何を持っていけばいいのですか。
トレーニング初日なら、ほとんどのジムでは運動できる服装とトレーニングシューズ、タオルがあればいいと思いますよ。これらをレンタル品で用意しているジムも多いので、そういったジムの場合は手ぶらでも問題ありません。「運動しよう」という気持ちだけで大丈夫です。
――最初は気持ちだけでいいとなると、かなり気が楽になりますね。
慣れてきたら、男女問わず基本のトレーニングギアを1日でも早く購入されることをおすすめします。「トレーニングベルト」「パワーグリップ」「リストラップ」の3つは、「トレーニングにおいて絶対に必要な『三種の神器』だ」と、以前、私の上司が力説していました(笑)。その人は元野球選手なのですが、「ジムに来てトレーニングベルトを持っていないのは、野球をしに来てバットを持っていないと同じだ」と言っていました。ちょっと極端すぎる気もしますが、それだけ重要だということです。
――熱い上司の方ですね(笑)。それぞれどんな効果があるのか教えていただけますか。
「トレーニングベルト」は体幹部を安定させ、トレーニング動作をスムーズに行なうことができます。また腰への負担を軽減できるという効果もあります。デッドリフトやスクワットといったベーシックなフリーウエイトを伸ばしていくには欠かせないギアです。「パワーグリップ」は握力のサポートができるギアです。主に背中のトレーニング種目で使います。握力の限界により背中のトレーニングを十分にできないといったデメリットを防ぐことができます。また、握力がサポートされることで、手のひらや指のグリップを意識することができ、的確に背中の部位を意識してトレーニングすることができます。「リストラップ」は手首に巻いて手首の安定させるものです。とくにチェストプレスなどの押す種目で使います。手首を安定させることでヒジや肩、肩甲骨周りが安定し、重さが上がっても怪我なく動作を行なうことができます。
――初心者がギアを買うのは、少し恥ずかしい気がします。初心者が買ってもよいのでしょうか。
まったく問題ありません。それどころか、初心者こそギアは必要です。それにトレーニングギアがあると、気持ち的にもちょっとがんばれそうじゃないですか(笑)。
――形から入るじゃないですけど、「よし、やるぞ!」と気持ちが高まりますね。
そうですよね。私も初めてそろえた時は気分が上がりました。「すでに持っているけど、どういった場面で使ったらいいかわからない」という方は、どんどんトレーナーに頼ってほしいです。「今日これ持ってます!」と言っていただければ、それに合わせたメニューを提案することもできます。「三種の神器」以外にも、ニースリーブやトレーニンググローブなどがありますが、これらは必要に応じて使っていけばいいと思います。現在はギアの色やデザインも豊富なので、自分の好きなものも見つかりやすいと思います。こういった道具からもトレーニングの気分を高めていけるといいですね。
取材・文・写真/シュー・ハヤシ