たとえ地方での予選大会であっても、優勝という栄誉には計り知れない大きな重みがある。そんな思いをあらためて気づかせてくれたのは、5/28(日)に静岡・しずぎんホールにて開催されたSuper Body Contest(SBC)の静岡大会(SHIZUOKA 03)にて、王道であるSBC部門のChampion of the show(総合優勝)に輝いた相沢典代だ。表彰式で名前がコールされると涙を浮かべ、その喜びを露わにした。
「とにかくSBC部門で総合優勝を獲りたい、それが一つの目標だったんです。今まではMONOKINI部門で獲ったことはありましたが、SBC部門でChampion of the showは今日が初めてでしたから」と、涙の理由を話す相沢。エアロビクス&コンディショニングのインストラクターとして普段は活動しており、そのしなやかなパフォーマンスで上位に食い込むことはあったものの、強みを完全に生かしきれないステージが続いていた。
「私の強みは上半身、特に肩なので、これを生かせるのはSBC部門だと思っていました。ですが、いつもポージングでうまくいかずに上へ食い込めないということがあったんです。今日はそれがちょっとはクリアできたのかなと思います」
選手の個性がより出しやすいフリーポーズの審査では、昨年も見せていたようなオリジナリティあふれるセクシーなポージングを披露。本人は「ロボットみたいですけどね」と謙遜するが、50歳を超えても女性らしい美しさを堂々と披露する姿は、観客席から見ていてもしっかりと目に焼き付くものであった。
もちろん、彼女の挑戦はこれで終わりではない。
「(SBCヘッドコーチ兼ディレクターの)木下智愛先生からのフィードバックでは、課題は少しクリアになったけど、『もうちょっとですね』と。まだまだ修正が必要です。あとは、やはり緊張からか表情が硬く、ポージングもふらつきが出てしまい、いつもの自分を出し切れないところもありました。もう少し場数を踏んで、緊張にも打ち勝てるように練習を積んでステージに立ちたいと思います」
ボディもポージングもさらなる磨きをかけて再びステージに立つであろう彼女の姿を楽しみにしたい。
取材・文・写真/木村雄大