9/17(日)、三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢にて、日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)が主催する「オールジャパン・フィットモデル・チャンピオンシップス2023」が開催され、安井友梨が163cm超級を制覇、さらにオーバーオール優勝を達成した。
JBBF主催大会として3年目を迎えたまだ歴史の浅いカテゴリーで、ワンピーススイムスーツとロングイブニングドレスの2着のコスチュームで女性の美をトータルパッケージで競う競技。2年前の第1回大会では、クラス優勝は達成するもオーバーオール審査では田上舞子に優勝の座を譲り、国内大会では久々の敗北を経験。昨年は女王の座を奪取し、今年見事な連覇をはたした。
周知の通り、安井は1週間前のビキニフィットネスのオールジャパン選手権でもクラス優勝を達成し8連覇となったが、約1か月前に足の親指粉砕骨折の負傷を追っており、「先週の大会が終わってからまた足が腫れてしまって、一昨日もまだヒールを履けないぐらいだった」と、苦難の中での戦いであった。だが、そこからなんとか回復。「腫れは引いて、あとは痛みとの戦いで、『みなさん、もう一度力を貸してください』という気持ちでした」と振り返る。
印象的だったのが、決勝審査のイブニングドレスでのIウォーク審査だ。ここでは決勝に進出した選手が一人一人ステージ中央へ歩き、ポージングを披露する。舞台袖に現れた安井は、うつむいて目をつぶり、そしてパっと前を向き、ウォーキングをスタートさせた。
「この3週間で、私自身も気持ちが強くなりました。この情熱と、この場所へたどり着かせてくれてありがとうございますという感謝のステージをみなさんに届けよう、その気持ちで一歩を踏み出していきました」
ビキニで金、ドレスでも金。国内では向かうところ敵なしの圧倒的存在感を放ち続けるが、競技者としてトップを走りながらも、競技普及の思いも忘れてはいない。ゴールドジム主催のコンテストイベント「マッスルゲート」では、フィットモデルがベースとなった競技「ドリームモデル」を昨年に自身のプロデュースにより立ち上げており、多くの女性が輝く場所をつくり上げている。
「ビキニフィットネスはもちろんですが、このフィットモデルという競技も大好きで、この競技の美しさを私も実感しています。一人でも多くの方に知っていただけたらいいなという思いで、普及の気持ちも込めてステージに出させていただいています。ビキニフィットネスのようにメジャーになっていくことを願っています」
美の先駆者として走り続ける安井。次なる舞台は、10/8(日)に東京で行なわれるビキニフィットネスの真の日本一決戦「フィットネス・グランドチャンピオンシップス」。4連覇がかかるステージで、より強くなった姿を見せる。
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