カリスマトレーナーとチューナー&レーサーの異色対談! 岡村和義さん⑤【髙田一也のマッスルラウンジ 第40回】




大好評「マッスルラウンジ」。チューナー&レーサーの岡村和義さんとの異色対談もいよいよ最終回。水を1日6リットル飲むという髙田さんの話から、意外な展開で車での話にもつながっていきました。

「感覚が研ぎ澄まされる。トレーニングと運転はつながっている」(髙田)
「若者に対抗するには筋トレ。筋トレを業界で流行らせたい」(岡村)

岡村:お酒は飲まないんですか?

髙田:飲まないですね。クライアントさんたちの中には、すごく飲む人もいるんです。僕は「お酒を飲まないでください」とは言わないんですよ。息抜きだったりするでしょうし、飲み過ぎるとよくないことは本人たちも十分わかっていると思うので。でも、ウエイトにハマって楽しくなってくると、だいたい途中から「不思議なんですけど、お酒を飲みたくなくなってきました」とおっしゃっていただくことが多いんです。

岡村:私も基本的には飲まないですね。常に移動が車なので、お酒はどこかに出かけて泊まったときくらいです。基本は水かお茶ですか?

髙田:お茶も飲みますけど、だいたい水ですね。一日に6リットルくらい飲みます。

岡村:6リットル!? 水はたくさん飲んだほうがいいんですか。

髙田:そうですね。僕も最初は慣れなかったんですけど、6リットル飲むようにしたらすごく体調がよくなりました。肌トラブルもなくなりましたし、老廃物を早く出すので代謝にもいいですし。むくみもなくなりました。

岡村:でも、6リットルって相当多いですよね。

髙田:クライアントさんには「少なくとも、3リットルは飲んだほうがいいですよ」と勧めています。お手洗いは近くなりますけど、塩分も排出してくれますし、女子のダイエットにも効果的です。ボディビルの大会があるときは、一週間前から塩分を一切カットして、水をたくさん飲んで身体の中の塩分を出して、最終的に半日くらい水を飲まない日をつくるんです。そうすると大会当日の朝、身体の中の水分が抜け切って、絵に描いたような筋肉になるんですよね。そういうことをやっていくうちに、塩分や水分の身体に対する作用がよく分かるようになりました。普段から自然と6リットルくらいは飲みますね。

岡村:でも、それはできそうですよね。塩だけの肉はできないかもしれないけど(笑)。

髙田:でも、6リットルは少し多いかなとも思いますけどね。3リットルは絶対に必要だと思います。

岡村:それはトレーニングをしている前提ですか?

髙田:トレーニングをしていなくても、ですね。みなさん飲む量が少なすぎるんじゃないかと思います。

岡村:筋トレの最中に1リットルちょっとは水を飲むんです。それが終わって1、2時間経った後、20分置きにトイレに行くんですよ。

髙田:身体がクリーンになっていいと思います。

岡村:ただこの前、筋トレが終わって帰るときに首都高が渋滞していて……。

髙田:あぁ、それは悲惨ですよね(笑)。

岡村:2回降りました(笑)。

髙田:僕も去年、葉山に行くときに渋滞にあって、一旦降りて紳士服の店に寄ってネクタイを選ぶフリをしてトイレに行きました(笑)。

岡村:大量に水を飲むと渋滞が一番の敵になりますね。髙田さんは車に乗られますか?

髙田:運転はすごく好きで、若いときにアルバイトでトラックを運転していたこともあります。今、通勤は2キロ以内なんですけど、毎日車ですね。ウエイトトレーニングをやって明らかに変わったのが運転で、感覚が研ぎ澄まされるんですよ。神経がつながっているのか、運動していなかった頃の自分よりも、今のほうが的確に状況をパッと読んでいるなと感じます。それも含めてウエイトトレーニングと運転は、すごく関係があるように思いますね。先ほど岡村さんがお話をされましたけど、レーサーの方とかたくさん運転される方は、絶対に体幹が必要だと思うんですよ。

岡村:確かにそうですね。

髙田:体幹を鍛えるのに一番大切なのは、デッドリフトとスクワットだと思うんです。それはどの競技にも当てはまることで、たとえばゴルフだったら、飛距離が伸びるのはその辺が伸びた人たちですし。難しい話ではなく、体幹を自然と維持できるようになるのがその2つのトレーニングです。昔は運転すると腰が痛くなることもありましたけど、ウエイトを始めてからは何時間運転しても大丈夫ですね。そういう意味でも、トレーニングは運転とつながっているのかなと思います。

岡村:トレーナーに勧められたんですけど、筋トレの大会に出ようかなと思っているんです。60歳でも出場できる大会ってあるんですよね?

髙田:あります。最近では様々な大会がありますが、岡村さんには僕はボディビルをオススメします(笑)。

岡村:ボディビルは特にマッチョな人が集まる大会ですよね。

髙田:そうですね。僕が30代のときに行っていたジムに、70代のチャンピオンがいたんです。会社を経営されていて、若者にも慕われてポルシェに乗って。そこに憧れていたわけではないですけど、それまではそんな70代を見たことがなかったので、トレーニングってすごいんだなと実感したところがあったんですよね。

岡村:ドリフト大会も今はけっこう若者が出てきていて、22、3歳の子もいるんですけど、その子たちと戦って負けるわけにはいかないので、対抗するには筋トレかなと思います。私は現役で大会に出ている中では最年長なので、若者にバカにされたくないですし、まだまだいけるというところを見せないと。私のブログを見て、隠れて筋トレをやり始めている人もいるんですよ。内容について聞かれることがけっこうあります。だから筋トレを業界で流行らせようかなと思っているんです。

髙田:自動車競技には何のトレーニングが必要なのかを把握されると思いますので、岡村さんの様な方から新しい人たちにどんどん伝えていただけるといいなと思います。今日はありがとうございました。

岡村:もっともっと筋トレに励みたいと思います。ありがとうございました。

取材&構成・編集部/撮影・山中順子

髙田一也(たかだ・かずや)
1970年、東京都出身。新宿御苑のパーソナルトレーニングジム「TREGIS(トレジス)」代表。華奢な体を改善するため、1995年よりウエイトトレーニングを開始。2003年からはパーソナルトレーナーとしての活動をスタートさせ、同時にボディビル大会にも出場。3度の優勝を果たす。09年以降はパーソナルトレーナーとしての活動に専念し、11年に「TREGIS」を設立。自らのカラダを磨き上げてきた経験とノウハウを活かし、これまでに多数のタレントやモデル、ダンサー、医師、薬剤師、格闘家、エアロインストラクター、会社経営者など1000名超を指導。その確かな指導法は雑誌やテレビなどのメディアにも取り上げられる。
TREGIS 公式HP
岡村和義(おかむら・かずよし)
1958年1月1日、埼玉県出身。チューナーであり、SUPER GT 300クラスや全日本プロドリフト選手権(D1)にも参戦するレーサーでもある。生粋のシルビアマニアとしても有名。
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