金子賢がNABBA JAPANの代表に就任。見据える未来は「日本が元気になる形をつくりたい」




俳優であり元格闘家、ボディコンテスト団体『SUMMER STYLE AWARD(サマスタ/SSA)』代表と多彩な顔を持つ金子賢氏。そんな彼が1950年にイギリスで誕生したボディビル団体『NABBA(National Amateur Bodybuilders Association)』の日本支部である『NABBA JAPAN』代表に就任した。

金子賢氏

遡ること2018年、当時NABBAとWFF(World Fitness Federation/ドイツ発祥の団体)の協業団体『NABBA WFF JAPAN』の代表に就任した金子氏だったが、団体との間で諸々の認識違いが発生。代表としての活動は行なっていなかった。金子氏が活動から離れた期間は別の人物が代表を務めており、金子氏は自身が代表ではないという認識だった。紆余曲折はあったものの、2023年10月にNABBAとの間で正式な合意が成立。金子氏の『NABBA JAPAN』代表としての5年越しの活動がスタートした。

文頭で記したサマスタを立ち上げ、自身も競技者として活躍するなど、日本フィットネス界の隆盛に尽力してきた金子氏。NABBAへの敬意を表しつつ、今後は代表としてさらに業界を活性化させていきたいと語った。その背景には、ボディコンテストの隆盛がフィットネス界に大きな影響を与えるという思いがあった。

競技者としても活躍している

「日本のフィットネス界を盛り上げていくうえで、ボディコンテストはピラミッドの一番上にくるものだと思っています。そこが盛り上がっていけば選手へのあこがれも生まれていくでしょう。私は単に筋トレが趣味という人も気軽に、自分に合ったコンテストを目指せるような文化が日本にもっと根付くといいのではと思っています。そういう環境づくりを進めていきたいですね」

団体が多く存在することは、より個人に合ったカテゴリーを見つけられることにつながってくると金子氏は続ける。選手に寄り添い、よりフィットネス業界を活性化させていくことが彼のビジョンの核となっている。

「団体間で切磋琢磨してフィットネスシーンの活性化につなげていきたいですね。今後はNABBA JAPANの体制を強化して、がんばって上まで行ったら世界に出られるというのはNABBAでつくっていき、サマスタは日本で一番すごいコンテストをつくるというところでがんばっていければと思います。選手がより楽しんで、長く挑戦できる環境を追求していきたいですね。それらをつなげていって、日本が元気になる形をつくりたいと思います」

今後はNABBA JAPANとサマスタ間でいろいろと連携活動も予定しているという金子氏。5年越しの代表就任で伝えたいのは明るい未来へのメッセージだ。よりフィットネスの裾野を広げるべく、今後も両団体の代表活動に尽力していく。

取材・文/森本雄大
写真提供/SUMMER STYLE AWARD