VITUP!読者の皆さん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
2024年一発目ということで、今年のトレンドを読む!みたいな話をしていきたいと思ったのですが、さっぱりわかりません。トレンドかどうかは別として、自分が今年チャレンジしてみたいことの一つは、空間視野を鍛えるビジョントレーニングです。
ビジョントレーニングは、「視力」はもちろん、「動体視力」「瞬間視」「周辺視」など、目からの視覚情報を増やすこと、視覚から得た情報を正確に動作に換えることが、スポーツパフォーマンスを向上させると言われています。打撃系は目の動きがすごく重要になってくるので、取り入れてみたいなと考えています。
他には脳を使うトレーニングにも興味があります。疲れてへとへとになっているときに計算したり、頭と体を同時に使うようなトレーニングが海外では盛んのようなので、アスリートがそういう新しいトレーニングを取り入れていく傾向が強くなっていくかなと予想しています。体を鍛えるだけでなく、感覚的な部分を磨いていくことはやっていきたいですね。
さて、現在はフィットネスブームと言われ、ジムに通う人は増えています。その中で今年はMMAトレーニングのブームが来る!…のか、考えてみましょう。
FIGHTER’S FLOWではMMAクラスがあり、もっと人気が出てもいいのになと思っています。全身トレーニングであり、やることが多いのもMMAトレーニングのいいところです。MMAトレーニングの中には、キックボクシングがあったり、柔術があったり、レスリングがあったり、一つのクラスでいろいろできてお得です。MMAでキックボクシングや柔術を習って、専門的に習いたいと思ったら、キックボクシングジムに行ったり、柔術の道場に入ったりと方向転換もできるので、はじめの一歩としてMMAはオススメです。
格闘技は受け身を身につけられるのも、魅力の一つです。受け身を身につけると、転んだときに変な手のつき方をして骨折や脱臼をするなんていうリスクも減らせます。自分は自転車で何回も横転したことがあります。派手にすっ転んだとしても、受け身ができるから、見た目は派手でもダメージは防いでいます。
最近は物騒な事件も多いですし、自分の身を守るため、大切な人守るためにも、格闘技を習うことはプラスの面が多いかなと思います。もちろん、“闘え”という意味ではありません。身を守る術を知っていれば、不測の事態が起きたときでも、パニックにならずに冷静にメンタルを保てると思いますし、精神的な余裕が生まれれば、変な争いごとも避けられると思います。くれぐれも、格闘技習って誰かをぶっ飛ばしたいみたいな考え方はやめてください。
これだけMMAトレーニングを推しておきながら、一般の方のブームになることはないだろうなと思っています。柔術は一般の方にも広く人気になりましたが、MMAクラスとは決定的な違いがあります。柔術は柔道や空手と一緒で、帯があって、昇級、昇段という、成果が目に見えてわかることが、習い事としての人気につながっているのだと考えられます。
そう考えると、MMAはわかりやすい目標を立てづらいことが、トレンドになっていくためには課題なのかなと思います。試合に出ること以外に目標を設定できるようになれば、もっとMMAトレーニングをやってみようという人も増えるかもしれませんね。
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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW