55歳にして女子フィジークの頂点に立った荻島順子さんをゲストに迎えた『美筋女子TIME』の後編。今回はまずIFBB世界選手権でも3位入賞をはたした荻島さんが、日本では考えられない海外のコンテスト事情を語ってくれました。
【トーク動画】最強主婦・荻島さんが世界選手権の裏側や、筋トレを通じての変化を語る
「時間が決まっているようで、何も決まってない(笑)。そもそも時間が書いてないんです。終わるのが(深夜)1時という日もありました。女子フィジークは比較的早めの時間帯で終わるのも19時頃だったので良かったんですけど、思ったより早いよと言われて急いでパンプアップするとか、そんな感じでしたね」
パンプアップ道具を放置すると置き引きに遭うことがあるという事前情報もあり、いろいろな面でバックステージでも気が抜けない環境。そんな中、一生懸命にパンプアップを続ける日本人選手に対し、海外選手は明るくおしゃべりをするなどリラックスして過ごしていたとのこと。荻島さんはそこでも国民性の違いを体感したと言います。
続いては筋トレ生活や家族についてのトーク。2021年2月にマッスルゲートの新人戦でステージデビューした荻島さんは、いきなり新人離れした筋肉美を披露しました。
「それまでは普通の主婦で3人の子の親という生活だったので、まさかこんなことになるとは家族も思ってなくて。最初の大会は誰にも内緒で勝手に出てしまって、メダルを持って帰って、こういう大会に出て優勝してみましたって(笑)」
何もわからずに出た大会でしたが、そこでステージのムードや難しさを知ったことで、さらにトレーニングやポージングの練習に熱が入るように。そうして本格的な女王への道がスタートしました。すると気持ちが競技に集中するようになり、「細かいことは全部まあいっかと思えるようになって、すべて何とかなるかと考えられるようになりました」とのこと。
「今はトレーニングが楽しくてしょうがないので、楽しいことを毎日やらせてもらって嬉しいな、幸せだなって、そんな気持ちでいっぱいです」
当初、息子は「お母さんがこんなになったの誰にも言えない」と言っていましたが、今では家族みんなが応援してくれるようになったそうで、「スマホにお母さんが出てきたとか最近は言われます。友達、先生にもバレたとか」と荻島さんは嬉しそうに話しました。
競技歴3年で日本一の座に輝きましたが、それまでは2位という結果が最上位で、あと一歩で悔しい思いをすることも多くありました。筋トレをはじめる前に取り組んでいたトライアスロンでも2位が最高だったため、「私は1位にはなれない人なんだな」と思ったこともあったと言います。それでも筋トレこそ自分がやるべきものと思い、日々の努力を続けた結果、2023年に念願の1位を獲得。これまでの人生が報われた心境になりました。
「年齢は関係ない。好きで楽しくやっていったら1位を獲れた。それがすごく嬉しいです。もう歳だからと思ってる方もたくさんいると思うんですけど、大丈夫!と言いたいですね」
50歳を過ぎてから筋トレをはじめた荻島さんの言葉は、何かを変えたいと悩んでいる多くの人を勇気づけ、背中を押してくれるのではないでしょうか。
世界との戦いを経験した荻島さんも、ここで歩みを止めるつもりはありません。「さらに理想の体を目指して、世界でもう少し上のメダルを獲ってみたいという気持ちが出てきました」と力強く語っていました。
動画ではさらにトライアスロン時代のこと、減量について、フィジークの魅力、今後の目標などについてもアツいトークを繰り広げてくれています。
【荻島さんが出演したトーク動画はこちら】