2024年度の関東の学生No.1を決める大会として9月21日に開催された「第5回関東学生フィジーク選手権大会」。総勢140人が身長別3階級に分かれて参戦した中、170cm以下級を制したのは東海大学3年の山田雄里杏だ。
山田は昨年の同階級も制覇しており、これで2連覇。近年、特にフィジーク部門で上位を争う選手を多数輩出する東海大学の中心選手であり、今年は開会式で選手宣誓も務めた。それゆえに周囲の期待も感じていたのであろう、大会後に話を聞くとまず出てきたのは「優勝できてうれしいというよりは、ホッとした感じのほうが強いです」という言葉だった。
出場人数もさることながら、大会全体としてのレベルも上がってきており、ディフェンディングチャンピオンであろうと優勝への道のりは平たんではない。特にこの1年は苦労も多かったようだ。
「去年までのトレーニングをベースに今年もぶれずにやってきましたが、ちょっとうまくいかないことが多くて。日頃のスケジュール調整に関して、『準備』が非常に大事な競技だと思うのですが、一日一日を大切にするという意識が欠けているところがありました。時間があったときにはなんとかなっても、ちょっと予定を詰め過ぎたら調整が難しくなってしまい。正直、思った通りにはできなかったんですけど、これを糧に成長していければと思っています」
1週間後には、他の地域の上位選手たちと並ぶ全日本学生選手権が東京にて行なわれる。階級別はもちろん、オーバーオールでの優勝も目指すところだ。
「気持ちとしては気負いすぎないように。一週間で体が大きく変わることもないので、普段通りのことをやって全日本学生選手権に臨みたいと思います」