10月6日に大阪で行なわれたフィットネス競技の日本一決戦「フィットネス・ジャパン・グランドチャンピオンシップス2024」にて、安井友梨がビキニフィットネスで優勝、これで大会5連覇を達成した。
ポジティブな違和感、と言えるだろうか。この日ステージに登場した安井友梨は、フレッシュな水色のビキニを着用。これでまで青や紫、赤、ピンクなど、その時々にテーマを設けてコスチュームを選んできていたが、知る限り、水色は初めてだ。かと思いきや、決勝審査では前週の身長別決戦(オールジャパン選手権)と同じピンクの水着に着替えていた。
「水色は初めてですね。来週、アーノルド・クラシック・ヨーロッパ(スペインで開催)に出場するのですが、新しい調整方法を試したり、今まで着たことがない色を取り入れて皆さんからはどう見えるのか、試したりしてみて、世界に向けた作戦を立てようと思っていました。新たな自分が見えるかもしれない…というチャレンジです。予選と決勝で着替えるのも初めてで、ちょっと忙しくて焦りましたが(笑)。やはり練習で見るのと、本番のステージで見るのとでは見え方が違うので、今回はこの舞台でチャレンジさせていただきました」
若手の追随はあれど、国内では無敵の安井だからこそ、見据える先は常に世界のステージ。並行して参戦するフィットモデルでは昨年にマスターズクラスで世界一の座を獲得したが、主戦のビキニでは悔し涙を飲んできた。今年は12月に東京・有明でIFBB世界選手権が行なわれることもあり、よりそこに向けた強い気持ちで挑んでいる。
「今日は、見てくださる方が『今年の安井友梨なら世界一になれる』と思っていただけるようなステージをお届けしたいという気持ちでした。そして、12月の世界選手権へ一人でも多くの方が、『ビキニフィットネスを見に行きたい』と思ってもらえるように、決意と覚悟を持ったステージをお見せできたのではないかと思います」
アーノルド・クラシックは10月10日に開幕。2日後には日本を発つ慌ただしいスケジュールだが、怪我の苦悩の中での戦いだった昨年に比べれば、それさえも楽しんでいるようにさえ見える。それほど今年の安井は心身ともに充実、新しい景色を見せてくれるかもしれない。
「これまで、『日本人だから世界では戦えない』と見ている方もいるかと思います。でも、私だけではなくチームジャパンとして、今日ここにいるトップ選手たちは世界の選手を相手にしても戦えるということを、一丸になってお見せたい。アーノルド・クラシックでは、『日本人だからできない』ではなく、『日本人だからできる』ということを証明してきます」