「太ももパツパツじゃん」の声がコンプレックスに 美ボディ大会で自信回復した27歳ビキニアスリート




筋トレで自己肯定感が上がったという例は少なくない。ビキニフィットネスで活躍する髙橋千東さん(27)もそのひとりだ。学生時代はフェンシングに打ち込んでいた彼女は、競技のために下半身について、男子から心無い声を浴びることがあったと言う。

【フォト】髙橋さんがステージで見せた美筋ボディ

「当時好きだった男の子からいじられていたんですよ。スキニージーンズを履いていると、『パツパツじゃん』とか、シンプルに『太いね』とか。いじられキャラだったので、その場では私も乗っていたんですけど、後で思い返すと悲しい気持ちになりました。そういう日々が積もり積もって、コンプレックスを抱えてた感じですね」

体格が気になり、ファッションや振る舞いを抑制してしまうこともあった。そんな彼女がボディコンテストに出場を決めたきっかけは、フィットネス系YouTuberのなーすけがBEST BODY JAPAN(ベストボディジャパン/BBJ)に出場する動画を見たことだった。「同い年のイケメンががんばっている」と勇気をもらった彼女は、ダイエットのみ、筋トレなしでコンテストの舞台に立った。

「実際にBBJのステージに立って、公式写真をもらった時、バックポーズでのお尻のひどさに愕然としました。それで、本格的にトレーニングに取り組もうと思いました」

そこからはお尻や背中、肩のトレーニングに注力するなど、理想のボディに向けての鍛錬を積み重ねた。コンテストでの成績がついてくるに伴って、抱えていたコンプレックスも徐々に解消されていった。

「大会では、太い脚や筋肉質な体が評価されて、嫌いだった部分が強みになりました。『カッコいい』っていう見方もあるんだと思って、今はすごくプラスに捉えられています。最初は楽しいだけで大会に出ていたんですけど、今はSNSなどを通じて『憧れています』などの声をいただくことも増えてきたので、今はひとりでも多くの方にモチベーションを与えられる選手になりたいと思っています」

9月14日にはNABBA JAPAN GRAND PRIX FINALに出場し、PRO BIKINI MODEL部門で見事オーバーオール優勝(総合優勝)を達成した髙橋さん。今年最後のステージはSUMMER STYLE AWARD(サマスタ/SSA)のJAPAN PRO GRAND PRIX(12月8日開催)だ。2024年を最高の形で締めくくるべく、ラストスパートをかけていく。

「私が出ているBETTY部門には、6連覇中の絶対女王・射手矢味香さんがいらっしゃるので、どれだけ食いくらいついていけるかが、今年の自分の課題であり目標です。去年はtallクラスで3位をいただいたんですけど、2位だった堀越雅さんも今年もすごい体をつくってくると思いますし、今年プロになった選手たちもすごくいい選手がたくさんいるので、慢心することなく臨みます。過去最高の体をつくれるように今年も取り組んできたので、集大成を見せたいと思います」

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