世界規模の肉体美決戦、「IFBB世界女子選手権&男子ワールドカップ」が12月16日~19日、東京・有明コロシアムで開催された。
世界各国から精鋭が集う今大会に、国内で敵なしの成績を残している女王・安井友梨も参戦。フィットモデル168cm超級で3位、ビキニフィットネスマスターズ40~44歳級で優勝、ビキニフィットネス172cm以下級3位の成績を残し、過去叶えることができなかったビキニでの金メダル獲得を達成した。
「マスターズでの優勝はもちろん、一般階級は過去最高成績を獲れたのでめちゃくちゃうれしいです。世界一になれると信じて応援してくださる方々のためにも、何としてもメダルを日本のみなさんの前で取りたいと1年前から強く思って、自分にプレッシャーをかけてきました。それもあってか1週間くらい前から寝不足で。もうダメかもしれないって何回も家族に電話しながらこの日を迎えました。今まで何度も世界選手権に日本代表として立たせていただいたJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)のみなさんにも本当に感謝していますし、ここまで育てていただいたと思っています」
ビキニでの栄冠をもたらした、彼女の強い思いが反映されたのが衣装。着用したのは今までの勝負カラーとも言えるピンクではなく、国内無差別級決戦「フィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス」でも着用した水色ビキニだった。テーマは挑戦であり、現状維持や無難さを求める思いを捨て、“新しい自分”でステージに上がると決意。結果、見事に追い求めたメダルを引き寄せた。
フィットモデルで着用した純白のドレスにも注目が集まった。これは10月のアーノルド・クラシック・ヨーロッパで2位(前年は優勝だった)と悔しい思いをした後、心機一転のためにオーダーしたものだったと言う。大会まで日がない中だったが、パタンナーの尽力により新たな衣装が完成した。
「赤いドレスが似合うと思ってずっと着ていたんですけど、新しい私を見せたいと思って白を選びました。素材はジャパンシルクといって、全部メイドインジャパンなんです。『日本の美よ、世界へ届け!』っていう気持ちでステージに立ちました。ここまで思いを込めてつくっていただいたドレスはないので、今日は本当にこのドレスをみなさんに見ていただきたいと思っていました」
感謝の気持ちや変化を恐れない強さが、安井を目指す場所へと導いた。これからも彼女は美ボディを追い求め、高みへの階段を登り続けるだろう。