5月31日~6月1日、東京・有明アリーナでフルコンタクト空手の体重別世界王者決定戦『第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会(WFKO世界大会)』が開催されます。これは、フルコンタクト空手の世界統括組織「全世界フルコンタクト空手道連盟(WFKO)」が主催する第1回大会で、流派・団体の垣根を越えた初の統一世界チャンピオンを決する舞台として大きな注目を集めています。

日本代表としてこの大会の女子重量級に挑むのが、19歳の鈴木未紘選手。身長180cmを超える強豪海外勢もエントリーする中、優勝候補の筆頭として名前が挙げられています。彼女は世界最大規模の空手団体・新極真会の厚木・赤羽支部に所属する選手で、新極真会の第8回世界大会チャンピオン・鈴木国博支部長を父に持ちます。
鈴木選手を語る上で欠かせないのが、2022年の第7回全日本フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO全日本大会)の敗北を最後に、3年間負けていないこと。ワンマッチとは違い、トーナメントで行なわれるフルコンタクト空手の大会は優勝までに4~7試合を闘う必要があります。当然、ダメージの蓄積やケガもあり、連続優勝を続けるのは並大抵のことではありません。


鈴木選手が3年間で優勝した6大会の中には、無差別級の世界最強決定戦『第13回全世界空手道選手権大会』や、賞金総額3000万円、優勝賞金1000万円という少数精鋭の世界大会『第1回空手Champion of Champions』も含まれています。若くして世界女王となり快進撃を続ける鈴木選手ですが、「ボクシングの井上尚弥選手は初めて世界チャンピオンになってから、11年間負けていないんです。今はもう、負ける姿すら想像つかないじゃないですか。私も負ける姿が想像できないところまでいきたい」と、尊敬する井上チャンピオンのような存在を目指し、日々研鑽を続けています。


鈴木選手が第1回WFKO世界大会で優勝すれば、無差別級の世界大会と全日本大会、体重別の世界大会と全日本大会を全制覇する“グランドスラム”を達成することになります。19歳でのグランドスラマーとなれば、史上最年少記録となります。5月31日と6月1日は有明アリーナで歴史的瞬間を見届けましょう。
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