フルコンタクト空手の体重別世界王者を決める『第1回全世界フルコンタクト空手道選手権大会(WFKO世界大会)』が、5月31日~6月1日に東京・有明アリーナで開催されます。
同大会は男女計10階級で体重別世界チャンピオンを決める闘い。そんな中、女子中量級で世界一を目指すのが漢鈴那(かん・れいな)選手です。彼女は昨年5月、当時16歳にして日本代表選抜戦となった『第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO全日本大会)』の女子中量級で準優勝。一気にトップ戦線に駆け上がっており、勢いは今大会でも出場選手随一です。強烈な突きと蹴りを活かした接近戦を得意とし、その活躍に注目が集まっています。

【フォト】鈴那選手、由依奈選手も参加 富士の麓での日本代表合宿
そんな鈴那選手には姉2人、妹2人がおり、なんと全員が空手家。佐賀県で有名な“空手家5姉妹”なのです。現在は世界最大規模の空手団体・新極真会の佐賀筑後支部に所属し、さらなる高みを目指して稽古に励んでいます。
長女・由依奈選手は、鈴那選手が挑むWFKO世界大会と併催される、『第2回国際フルコンタクト空手道選手権大会(JFKO国際大会)』の女子軽中量級に出場。鈴那選手が準優勝した第9回JFKO全日本大会では、優勝した富野真麻選手と熱戦を展開した実力者が、今大会でビッグタイトル獲得に挑みます。

幼少期から姉妹で切磋琢磨する環境で稽古を積んだことは、彼女たちのたしかな力になっています。絆も深く、各大会では「それぞれが姉妹の看板を背負って闘う」ことを意識。各自が意図して別の階級に出場するなど、姉妹で結果を残すことも大切にしています。
過去、新型コロナウイルスが流行した際には、由依奈選手の仕事の事情を加味し、感染リスクを減らすため5姉妹全員で大会に出場しないことを決断。姉妹で支え合いながら、自宅に設けた練習場で約2年間稽古を続けるなどベストを尽くしました。
今大会には漢姉妹のように、さまざまなバックボーンで決戦に挑む選手が出場します。熱い闘いはもちろん、織りなす人間ドラマも空手の魅力。ぜひ激闘の行方を有明アリーナで見届けましょう。
【写真は次のページ】富士の麓に126名が集結 漢姉妹も参加した新極真会日本代表強化合宿