管理栄養士が教える、安くて簡単に手に入る高タンパク食品とは?




ボディメイクに欠かせないタンパク質。サプリメントに頼らずとも、安く手軽に摂取できる方法はないものか? 管理栄養士の山田賢児さんに伺いました。

(C)Yulia Furman_AdobeStock

【動画】“筋育栄養士”が食生活のイロハを伝授

高タンパクと聞くと、肉や魚、あるいはプロテインパウダーなどを想像しがちですが、もっと身近でお財布にも優しい選択肢があります。

まずおすすめは、ゆで卵です。ごく普通の食材ですが、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルのバランスが非常に優れており、“完全栄養食”とも言われています。値段も比較的手ごろで、コンビニやスーパーでも簡単に購入できます。

次はツナ缶と納豆。どちらも高タンパクで、かつ保存性が高いのが魅力です。ツナ缶は常温保存ができ、冷蔵庫のスペースを圧迫しないのも利点ですね。納豆はツナ缶よりは日持ちしないですが、価格帯が安定しており、発酵食品としての健康効果も期待できます。

もうひとつ、ヨーグルトも注目したい食品です。タンパク質に加えてカルシウムも摂れるため、とくに集中力を維持したいビジネスパーソンにおすすめです。最近は高タンパクタイプのヨーグルトも多く、選択肢が広がっています。

少し工夫を加えたい方には、冷凍の鶏つくねや鶏団子も良い選択肢です。私がよく利用するスーパーでは、国産鶏の冷凍つくねが1kg 700円前後で手に入ります。お味噌汁に入れるのはもちろん、炒め物や煮物に入れても良いですし、電子レンジで温めるだけでも手軽に美味しく食べられます。

また、手羽元もおすすめです。冷凍でストックしておけば、コストパフォーマンスも良く、煮込み料理やスープなどに使いやすいです。骨付きである分、旨味も出やすいので満足度も高まります。

このように、特別な食品でなくても、工夫次第で栄養価の高い食生活は十分に実現可能です。そして、できればプロテインパウダーのような加工された補助食品よりも、ホールフーズ(自然のままの形を保った食材)から栄養を摂ることを私はおすすめしています。

ホエイプロテインの主成分は、牛乳由来の水溶性タンパク質で、チーズの製造過程で分離される液体成分から得られます。この過程で、牛乳に含まれるすべての栄養素がそのまま残るわけではありません。もちろん、手軽にタンパク質を補給できる点では便利ですが、基本的な栄養摂取は、できるだけ自然な食品から心がけたいところです。

先ほど紹介したような高タンパク食品を、何種類か冷蔵庫・冷凍庫に常備しておくと、飽きが来にくく、続けやすくなります。タンパク質の確保は体づくりや集中力維持のためにも欠かせない要素です。ぜひ、日々の食生活の中で上手に取り入れてみてください。

【動画は次のページ】筋肉と健康のための「筋育栄養学」特別講義