王者に相応しい隙のなさと完成度! 国内外で活躍する軽量級新王者~下田亮良【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、2025年日本クラス別65kg以下級優勝の下田亮良選手です。

【フォト&ムービー】軽量級新王者のマッスルボディ

絶好調で見せた圧倒的完成度

下田選手は、ボディビルデビュー戦である2021年の石川選手権優勝を皮切りに、2023年アーノルドクラシックヨーロッパ70kg以下級優勝、2024年アジア選手権65kg以下級優勝など、国内外で数々の成績を残してきた次世代の軽量級最強格ビルダーです。

先日行われた日本クラス別では、”絶対王者”木村征一郎選手不在の中、65kg以下級にて見事初戴冠を達成しました。高い上腕二頭筋のピーク、優れたウエスト周りのコントロールが生み出すVシェイプ、起始部から張り出した大腿四頭筋、驚異的な臀部のサイズと背中の凹凸が織り成すバックポーズのインパクト。どのポーズを見ていても非常に弱点が少なく、ポージング技術の高さやコンディションの安定感なども含めて、競技的に最も評価が高いタイプの選手と言って間違いないでしょう。

昨年は、オンシーズンが長引いたことで、国際大会出場後にコンディションを崩してしまい、後半は思うような成績が出せなかった下田選手ですが、今年は出場大会を絞ることで肉体のみならずメンタルも万全の状態で、圧倒的な完成度の高さを披露してくれました。日本クラス別の65kg以下級には個性溢れる曲者が揃っていましたが、下田選手の有無を言わさぬ隙の無さは、ボディビルにおけるトータルパッケージの重要性を知らしめているようでした。

残る壁は日本選手権のみとなった下田選手ですが、日本クラス別においてその年の65kg、70kg、75kg、80kg以下級王者となった者は、ファイナリスト(TOP12)になる可能性が非常に高いです。つまり、下田選手もその限られたスターの枠に入る確率は決して低くないということです。昨年の”日本王者”木澤大祐選手が引退されたことで再び激化が予想されるトップ争いに、彼がどこまで喰らいつけるか注目です。

今回は、下田亮良選手についてお話しさせていただきました。ベテランの勢いが凄まじい今年、若手の一員である下田選手がどう対抗するかも楽しみです。

次回は、洗練された肉体とブレイドの名で知られる生涯現役ビルダーについてお話しします。お楽しみに!

▶次ページ:下田選手のステージフォト&ムービー

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