うめき声が上がるほどの太ももを見せる中学校教員がウェルネス連覇「カラダは大きくなっている。ココロも大きくしたい」




今年も極太の大腿四頭筋は健在。9月21日に兵庫・神戸芸術劇場で開催されたJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催の「オールジャパン・ウェルネス・チャンピオンシップス2025」の163cm超級にて岸野悠佳(きしの・はるか/愛知県・35歳)が優勝し、連覇をはたした。

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ウェルネスは昨年スタートした新競技で、安井友梨らが活躍するビキニフィットネスとコスチュームやポージングは同じだが、より臀部など下半身の屈強さが評価されるカテゴリー。大腿部の筋量がずば抜けている岸野は昨年このカテゴリーに転向し初代女王となり、12月に東京で行われたIFBB世界選手権にも出場した。

だが、もともと「筋量はあるけど絞れない残念な選手」と周囲に言われてきたと本人も昨年口にしたように、課題は明確。この日も優勝したものの、出てきたのは反省の弁ばかりであった。

「去年のオールジャパンや世界選手権と比べたら絞れていないと自分では思っているので、ふがいないです。純粋に、オフ期間に体重を乗せ過ぎたというのもありますが、減量を考えてオフの期間を過ごす意識が低いし、他の選手が当たり前にやっていることを私はできていない甘さがあると思います。仕事や生活の中にトレーニングや減量を組み込みながらトップを目指す部分での弱さを自覚しています」

普段は中学校の教員である岸野。その多忙さは想像に難くないが、それでもこのステージに立ち、世界で戦いたいという思いを持ってレベルアップに挑んできた。

「背中の上部の筋肉も下部の筋肉も肥大したし、脚や臀部も大きくしつつ、ウエストも去年に比べたら少しずつ細くなってきたなと思います。もちろんまだまだではありますが…トレーニングの頻度を増やしたぶんは身体の変化が現れ、アウトラインは変わったかなと思います」

今回の結果をもって、11月にスペインにて開催されるIFBB世界選手権への派遣選考対象となった。選考は未確定ながら、派遣対象となるのはほぼ間違いないだろう。

「去年の世界選手権は4位で、大会が終わったあとに『もう一度世界を目指したい』と、うまくやれなかったぶんをリベンジしたいと思って今シーズンがスタートしました。全然やれていない部分はあるのですが、リベンジの機会をいただけたと思って、もう一度取り組んでいきたいと思います。周囲の方からはありがたいことに、私には才能があると注目していただいていて、カラダは大きくなっているので、ココロも大きくして臨みたいと思います」

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