映画『国宝』からのメッセージで再起 ビキニ日本一・小倉あれず、体調不良を乗り越えステージに立った理由




女性らしい健康美を競うビキニフィットネスにおいて、日本のトップランナーである小倉あれず。彼女のモットーは「競技を誰よりも楽しむ」であり、ステージでは笑顔満載、活き活きとしたオーラを放っている。

【フォト】小倉がオールジャパンで見せた美ボディ

フィットネス競技の身長別日本一決定戦である「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」(9月13日-14日開催)では、158cm以下級で2連覇を達成。今大会でも磨かれた美ボディとステージングが光り、堂々の結果を引き寄せた。しかし、大会後に話を聞くと、今大会に向けては葛藤があったと言う。

「今年は体調が優れなくて、出たかった台湾での大会(2025 Mr. Universe Chinese Taipei、7月26日~27日開催)を辞退することになりショックでした。オールジャパンの前もお腹が痛くなって搬送されてしまいました。メンタル的にはオールジャパンも辞退しようかと悩みました」

腹痛の詳しい原因は不明だったが、腸が動いていなかったとのこと。もちろんトレーニングや減量は中止を余儀なくされた。ウィークポイントだった下半身の筋量を強化し、自信がついてきた矢先の出来事だった。

「大会に向けて取り組んできたので、正直この時はかなりきつかったです。そんな時に映画『国宝』を見て、『目標を叶えるには、たとえそれが憎くても続けろ』みたいなニュアンスの言葉があって、心を動かされました。この時は好きだったはずのビキニを楽しめていない自分がいて、それでも目指す姿や目標がある。そういう葛藤の中で『それでもやるの』と映画に言われた気がして、吹っ切れることができました」

体調が戻ると切り替えて調整を再開し、マイナス7キロの減量を達成した。ボディラインの面では今シーズン注力した下半身強化が実り、周囲からも評価されるほどのサイズ感をゲット。そうして立ったステージで、苦難を越えてつくりあげた肉体美を披露。オールジャパン2連覇で歓喜に湧いた。

「減量も成功してステージに立てて『神様ありがとう』って感じでした。やってきたことは間違いないと確信しましたし、自信はありました。今までは勝ちに行くとか、そういうことを言ってこなかったんですけど、次はグラチャンを獲りにいきたいです」

彼女が目標に挙げたフィットネス競技の身長無差別日本一決戦「フィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス」は今週末10月12日(日)に開催される。彼女の活躍に注目だ。

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