デビュー1年でクラシック日本一! 業界を震撼させた下田の怪物ビルダー~白井寛人【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、日本クラシックボディビル180cm超級3連覇の白井寛人選手です。

【フォト&ムービー】下田の怪物が見せた屈強ボディ

独特すぎる肉体美と異様な存在感

白井選手は、2022年東海クラシックフィジークでデビューし、わずか1年でクラシック日本一まで駆け上がったボディビル界の巨星です。
183cmの高身長と長い手足から放たれる別次元の迫力は、当時のボディビルファンを震撼させました。2023年からはボディビルにも挑戦し、日本クラシックボディビル180cm超級にて3連覇を達成。現在は、さらに活躍の場を広げ、ジャパンオープンや日本クラス別といった日本最高クラスの大会でも上位入賞を果たしています。

彼の特徴は、前述した183cmの高身長とそれに付随した破壊的な筋肉量です。特に、上腕はとんでもない太さをしており、長い腕も相まってフロントダブルバイセップスは、怪物の名にふさわしい様相をしています。下半身は、内転筋や股関節周りがやや弱点になっていますが、膝周りや臀部は一際発達しており、バックポーズは上下共にボリューム満点です。仕上がりについてはわずかにムラのある選手でしたが、最近は細部までストリエーションが見えるようなコンディションを常に披露してくれるため、彼の異様な存在感に磨きがかかっています。

普段は、素敵な笑顔を見せてくれる白井選手ですが、一度ステージに上がるとその雰囲気は一変します。のらりくらりとしながらも獲物を仕留めんとするような表情は、猛獣そのもの。フリーポーズでのゆったりとしつつも、最大限肉体を際立たせるキレのあるポージングは、彼にしか出せない芸術だと思います。

また、白井選手はポージングも独特で、上腕や背中、胸の主張が極めて強い取り方をします。一方で、三角筋は少し窄まるような形になっており、良くも悪くも部位の強弱が非常にわかりやすいです。その為、総合力の高さが問われるボディビルにおいて、彼のポージングは不利に働いてしまうこともあるかもしれません。しかしながら、その独自のルーティンが織りなす唯一無二のステージングは私だけでなく、多くのファンを魅了しているでしょう。

今回は、白井寛人選手についてお話しさせていただきました。同世代のサラブレッド達が躍動する昨今のボディビル戦国時代において、「伊豆の怪物」がどのように向き合うのか非常に楽しみです。

次回は、ナチュラルで世界と戦う孤高のボディビルダーについてお話しします。お楽しみに!

▶次ページ:白井選手のステージフォト&ムービー

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