現在のキャッチフレーズは“神秘のブラックダイヤモンド”。かつては“闘うジョジョラー”と言われた瀬戸レアは、今やすっかりダークネス・レボリューションの一員として悪党ファイトが板についてきた。センダイガールズからマリーゴールドへ移籍して1年半近くが経過した瀬戸だが、そのバックボーンとして知られているのは農業だ。じつは、農業以外にもレスラーになるための体力を培ってきた過去があった。その瀬戸へのインタビュー全3回の第1回は、ジョジョ立ちと体幹のお話を。
ジョジョが嫌いになったわけではなく、仕事と趣味は別

【写真】“神秘のブラックダイヤモンド”瀬戸レアの決めフォト&試合カット
瀬戸レアは2023年8月にセンダイガールズでプロレスラーデビューをはたし、2024年7月13日にマリーゴールドの両国国技館大会にて移籍第1戦を行なった。そして1年が経過した今年7月12日、悪のユニット『ダークネス・レボリューション』に加入した。
「今は楽しいですね。(入場時のジョジョ立ちは)完全にやめました。『やめなくてもいいんじゃない?』という声もあるんですけど、自分としては戻すことはないかな……。ジョジョが嫌いになったわけではなく、仕事と趣味は別にしたいので」
そう、瀬戸は『ジョジョの奇妙な冒険』好きを公言し、入場時にいわゆる「ジョジョ立ち」を披露していた。その「ジョジョ立ち」、ご存じの通り体幹がしっかりしていないとバランスを崩してしまう。
「剣道をやっていたので、体幹は悪いほうではないかなと思います。他の選手からも『姿勢が良いね』と言われることは多いですね。習い事として小5から高1までやっていたんですが、剣道は楽しかったですね、じつはマリーゴールドでも使用する渋谷区スポーツセンターは、剣道の大会でも試合をしたことがあって、苦い思い出もあり、準優勝した嬉しい思い出もある場所なんですよ。なので、自分にとっては思い出深い会場ですね」
※マリーゴールドの次回の渋谷大会は12月20日に行なわれる。
プロレスには“単発的な体力”よりも“長期的な体力”が必要

剣道を辞めた理由は「高校時代が楽しくなりすぎたから」。友人との時間も楽しかったが、アルバイトも始めた。そのアルバイトでの経験は、のちの瀬戸レアの丈夫な体のもとになった。そしてもうひとつ……。
「最初はパン屋、次に飲食店、そしてスーパーのレジ打ちですね。レジ打ちは3年近くやっていました。地元のスーパーだったんですけど、小さいときから母とよく行っていたスーパーで『ここでレジ打ちをやりたい』と思っていたお店だったんです。『小さい頃の夢が叶ったなあ』と思いましたね(笑)。その後、スーパーを辞めてから農業のアルバイトを始めました。このときはもうプロレスラーになることを目指していたので、家から農場まで片道8kmほどの距離を自転車かランニングで通勤していました。みなとみらいの近くでアルバイトをしていたときは、横浜駅から歩いていましたね。でも……歩くのは大嫌いです(笑)。体力をつけるために、仕方なく歩いたり自転車で長距離を走ったりしていました。今思うと、この当時の経験はすごい役に立っていますね、プロレスって“単発的な体力”よりも“長期的な体力”が必要ですから」
剣道、そしてアルバイト時のアナログな移動が、瀬戸の足腰を強くした。
「本当に知らず知らずに鍛えられていた感じですね(笑)。(2022年に)仙女(センダイガールズ)に入門したときも、まだプロレスの練習を始める前から、まず『足がいいね!』と褒められました。(2024年に)マリーゴールドに入団したときも、(ロッシー)小川さんに『足が仙女』と言われました(笑)。高校生の頃は、足が太いのがすごいコンプレックスだったんですけど、『WRESTLE UNIVERSE』(マリーゴールドの試合を配信しているサブスクサービス)でファンの方にコメントで足を褒めてもらえることが多いので、今はよかったなと思っています」(12日、朝7時公開の#2に続く)
