冗談抜きで休みはほぼナシ! 日本一忙しい女子プロレスラーの体を危惧、初めての施術を体験




年末年始はカレンダー的に恵まれて、例年以上に首都圏でのプロレス興行がものすごく多い。ほぼ毎日、どこかで話題の大会が開催されているのだが、まさにほぼ毎日、出場予定の『日本一忙しい女子プロレスラー』がいる。

【フォト】多忙を極めるMIRAIの試合写真&決めカット

彼女の名前はMIRAI。この秋、所属していたマリーゴールドのリングを離れ、まさかの男子団体・みちのくプロレスに移籍。年末年始はありとあらゆる女子プロレス団体に参戦する。冗談抜きでほぼ休みがない超ハードスケジュール。しかし、ただ単に試合数が多いだけでなく、タイトルマッチやスペシャルシングルマッチが連日、組まれている。

元日には女子プロレス界の主役であるSareeeと注目の一騎打ち。1月4日には古巣・東京女子プロレスに久々に参戦し、インターナショナル・プリンセス王座への挑戦も決定。とてつもなく濃厚な年末年始だ。

「年末にもタイトルマッチが決まっています。イッキに2冠王になれるチャンスなので、ここは絶対に負けられないですよね。このチャンスをつかんで、2025年のラストスパートと2026年のスタートダッシュを決めたいです!」

たしかにここで2本のベルトを巻けば、年末年始のみならず、2026年の上半期は防衛戦で女子プロレス界の話題の中心に立てる可能性も出てくる。しかし、ちょっと心配なのは、そのハードすぎるスケジュールだ。これまでは基本、週末に試合が組まれるのが常で、たまに3連休に3連戦があるぐらい。2週間近く、スケジュールがビッシリというのは彼女のレスリングキャリアの中でも、これが初めてのことになる。

「大丈夫です、私、頑丈なので!」

彼女はニッコリ笑って、そう即答した。

事実、MIRAIの頑丈さは有名だ。マリーゴールド在籍時は旗揚げ戦からラストマッチまで約1年半に渡り、ほぼ皆勤賞。病気やケガが理由の欠場は一度もなかった。まさに鉄人、である。そのフィジカルの強さと、いつでも好コンディションで試合に臨んでいるのを知っているから、周りの人間も「MIRAIだったら大丈夫だ」という信頼を寄せている。

しかし、そんな傾向を「本当に大丈夫かな?」と不安に感じている人も少なからずいるのだ。東京都渋谷区で『NISHINO SALON』を主宰するセラピストのJUNさんもそのひとり。MIRAIとはマリーゴールド時代から交流があるが、本人や周囲の人間が頑丈さを過信していることに危惧感を抱いていた。

「たしかに今は大丈夫なんでしょうね。でも、疲れやダメージは蓄積されていきます。本人でも気づかないうちにそれがどんどんたまっていって、どこかでバーンと爆発してしまったら、取り返しにつかないことになりかねない。みちのくプロレスに移籍して、東京と東北を新幹線で頻繁に移動するようにもなったし、大丈夫だと思っていても、意識して体をケアするようにしていったほうがいいと思います」

そんな経緯もあって、一度、施術を受けることになったMIRAI。「いままでこういうケアをしたことがない」というMIRAIにひとつひとつ説明をしながら施術を進めていくが、本人はあまりピンと来ていない様子。

生まれ持っての頑丈さに、トレーニングで鍛えた肉体はやはり最強なのか? その日は「スッキリしました」で終わったのだが、2週間後、彼女の肉体と気持ちに変化が起きていた。(12月26日朝7時公開の後編に続く)