2025年1月4日に東京女子プロレスのリングに上がった芦田美歩(あしだ・みふ)は「1日も早くトップに立ちたい」と抱負を語った。

すでに他団体でデビューしているだけでなく、チャンピオンベルトを巻いた経験もある。だからファンには「1年以内でチャンピオンになる」と約束もしていた。しかし、現時点ではチャンピオンにはなれていない。東京女子プロレスでデビューしてからちょうど1年になる2026年1月4日、後楽園ホール大会の対戦カードにも芦田美歩が出場するタイトルマッチは組まれていない。つまり1年以内にチャンピオンという約束は、もうはたされないことが確定してしまったのだ。
「応援していただいたファンのみなさんには本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただ、この1年を振りかえってみると、けっして前に進めなかったわけではないと思うんです。最初のころはちょっと焦って空回りしてしまったこともありましたけど、ちょっとずつでも成長できたかなって。そういう意味ではまったく無駄な時間ではなかったですし、この1年間の経験を糧に、これからもっともっと上を目指していきたいですし、チャンピオンベルトも絶対に巻きたいです!」
たしかに1年間で目標を達成するのはカッコいいかもしれないけれど、それがすべてではない。焦り、悩み、苦しむ時間もしっかり味わって、その上で目標に向かって二歩も三歩も進むことができた2025年は、長い目で見たら絶対にプロレス人生の大いなる糧になるはずである。

最近では試合中にタッグパートナーや対戦相手を、ポンポンを手にチアで「応援」するパフォーマンスが定着してきた。勝ち負けにはまったく関係ないけれども、観客が「待ってました!」と言いたくなるようなアクションもまたプロレスラーとして大きな武器だ。
「誰も嫌な気持ちにならないじゃないですか、応援されて。その場にいる人がみんなハッピーになれる、私ならではのパフォーマンスだ思っています!」
プロレスラー、俳優だけでなく、もうひとつの顔も持っている。それは世界中に日本の文化や魅力を伝える『ジャパンアンバサダー』の肩書き。2024年に開催されたコンテストで準グランプリに輝いている。すでに任期は終えているのだが、その実績が評価されて、現在もOGとして活動を継続中。今年もジャパンアンバサダーとして海外に飛んでいる。
「プロレスもチアダンスも言葉を必要としないので、海外でも受け入れてもらいやすいんです。そういう意味でもジャパンアンバサダーの活動にも合っていると思いますし、2026年も幅広く活動していきたいですね」
3月29日には東京女子プロレスが両国国技館でビッグマッチを開催することが決定。今年以上にさまざまなチャンスが広がるのは必至だ。異色すぎる才女の活躍に期待したい。
