ここ数年の学生フィジーク界で中心となっていたのは、間違いなく東海大学であろう。現在はクラシックフィジークの日本トップ選手・川中健介を輩出して以降、有賀誠司氏の下で多くの選手が研鑽を積み、2026年も団体の部で4連覇を達成した。だが、3階級のうち2階級を制したのは横浜国立大学の選手だった。
9月19日、東京・東京・ルネこだいら(小平市民文化会館)にて開催された「第7回関東学生フィジーク選手権大会」の170cm以下級で優勝したのは小野聡太(横浜国立大4年)。部自体は2024年に誕生し、本格的に始動してまだ2年目。創設メンバーとして、主将として部を牽引してきた男だ。
「本当に家族など、周りの支えてくれたみんなに感謝です。もともと柔道をずっとやっていて、その補強として高校生の頃にトレーニング始めました。そこから、目標があったほうがいいなということで、ボディビルをはじめました」
4月の時点で部員は4人。そこから新入生が加わったが、まだ10人にも満たない小さなクラブではある。普段の活動も決して多くはないが、高校選手権で7位、昨年のJBBF神奈川県選手権でボディビル60kg以下級とジュニアでともに2位入賞を果たした小野が中心となり、「今回優勝させていただいたことで、横国ボディビル部がより大きくなり、いつか一つの名門になっていけばいいなと思っています」と話す。
フィジークの翌日には、関東学生ボディビルにも出場。順位こそ16位と振るわなかったが、小柄ながらインパクトあるボディで審査員の印象には残ったであろう。1週間後には、全日本学生選手権にも出場する。彼にとっては、「人生ラストステージ」となる。
「ボディビルはいったんここで区切りをつける予定です。学生選手権にはずっと憧れもあったので、ここで全てを出し切ろうと思って取り組んできました。この2日間でかなり疲労が溜まると思うので、食事量はあまり落とさず、1週間後にまた元気な状態でステージに出たいと思います」
文・写真/木村雄大


