こんにちは、編集Yです。コラム当番が回ってきましたが、最近はVITUP!の取材にも行けず筋トレも頑張っておらずです。それどころではありませんでした。食欲がなかったのです。アラサーの少食アピールなんて犬も食わないことはわかっているのですが、29年と半年生きてきたなかで、自分でも驚くほど食べることができない一カ月を過ごしたのです。なので、今回はどうしてもその話をさせてください。
事の発端は年末。風邪をひいたわたしは病院で喉の風邪と診断されました。その時点で主食は「ホットレモン」と「龍角散」という酷い有様。辛い時期を救ってくれたこの2つには感謝してもしきれませんが、どう考えても栄養不足の糖質過剰です。そうして騙し騙し生活していたのですが、咳は一向に収まる気配がなく、10秒に1回は「喉取り出して洗いたい」という気持ちに。そこにきてやっと受けたセカンドオピニオンで、咳の原因は溶連菌(おもに子どもがかかる風邪)と発覚。やっと原因がわかってホッとしたのもつかの間、今度は菌撲滅のために出された抗生物質が合わず、胃腸の調子は悪化の一途をたどります。そうしているうちに年は明け、私は妹が作ってくれたお雑煮をおそるおそるつまむという食の面では若干哀しめの正月を迎えました。
「明後日の方向に行ってしまった食欲が一向に戻ってこない」という経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。今回自分がなってみてわかったのですが、一旦そうなってしまうと、「痩せられない…」という悩みがいかに贅沢だったかがわかります。回復するためになにか食べようにも、食べたいものがないのです。まずお肉がキツイ。生魚は美味しいけど怖い。納豆も消化が悪くて胃がもたれる。ワンルームの狭いキッチンで困り果てた私はあるものを発見します。それは鰹節でした。「美味しいお出汁なら弱り切った胃腸も喜ぶに違いない!」。そう考え、パックの鰹節をそのまま鍋に放り込み、取った出汁と棒麺でラーメンを作りました。結論から言って震えるほどおいしかった。このときほど自分の日本人としてのDNAを感じたことはありません。
そんなこんなで、「鰹節ラーメン」or「ポン酢で食べる昆布出汁の鱈鍋」の2大ローテーションにより、わたしの人生で一番食べることができない日々は終息を迎えました。まだまだ寒い日が続き、インフルエンザの流行も続いています。読者の皆様もお体ご自愛下さい。風邪をひいてしまったときはぜひ、暖かいお出汁で栄養を摂ることをおすすめします。
文/編集Y