新型コロナウイルス…2020年はパンデミックが起こる周期だった!?【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第104回】




VITUP!読者の皆様、こんにちは。日曜日のひととき、いかがお過ごしでしょうか?

先日、久しぶりに熱が出ました。体の節々が痛く寒気もしたのですが、体の痛みは前日のトレーニングによる筋肉痛に違いない…とプラスに考えることにして一晩寝ると、見事に熱が下がりました。気持ちは大事です。

さて、新型コロナウイルスの感染拡大が日々報じられています。日本国内でもエピデミック(局地的な流行)へと発展していて、このまま対策が進まない状況が続くとパンデミックに発展する恐れもあると言っていいでしょう。

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実は「ドクター長谷のカンタン薬学」連載第1回の中で、2019年前後にパンデミックを起こすインフルエンザの流行が予言されていました。改めて説明すると、パンデミックを起こすインフルエンザにはある一定のサイクルが存在しているのです。

全世界で2000~4000万人が亡くなったと言われるスペイン風邪が猛威を振るったのが1918年~19年のこと。それから約40年後の1957~58年に約200万人の命を奪ったアジア風邪が流行。その約10年後の1968~69年には香港風邪が流行り、約100万人が亡くなったと言われています。そして記憶に新しい2009年の新型インフルエンザでは、およそ2万人が命を落としました。

最初のスペイン風邪から40年後にアジア風邪、その10年後に香港風邪、その40年後に新型インフルエンザ。40年→10年→40年というサイクルで大きなインフルエンザが発生しているため、新型インフルエンザの流行から10年後の2019年、その前後に猛威を振るうようなインフルエンザが流行するのではないかということが、医学界では噂されていたそうです。最初にこの話を聞いたときは、「さすがにそれはないだろう」と思っていましたが、新型コロナウイルスが、その噂の正体とみて間違いないでしょう。

では我々は何をすべきか? 厚生労働省の発表にもある通り、基本的にはインフルエンザの予防と同じです。人混みではマスクをする。手洗いやうがい、アルコール消毒といった対策です。とにかく体にウイルスを入れないようにすることが大事です。おそらくこの先、「コロナウイルスにはヨーグルトがいい」とか「コロナウイルス対策は納豆だ」みたいな適当な記事が出てくると思われます。怖いのは人々の無知による謝った情報の拡散です。いろいろな情報が発信されると思いますが、出典のわからない情報よりも厚生労働省発表による情報を確認するようにすることをオススメします。

感染拡大を防ぐには一人ひとりの予防がとても大切になります。マスクの着用、アルコール消毒、手洗い、うがいはもちろん、セキや発熱の症状がある人が人混みに出歩く行為はもっとも避けたいところ。すでにチケットをとっているライブやスポーツ、観劇などがある場合は、体調が悪くても行きたいという気持ちはわかります。しかし、その「自分は大丈夫だろう」の認識が感染拡大につながる可能性があるからです。

今後は様々なイベントの中止が増えていくことも予想されます。すでに一部のプロレス団体が一定期間の興行中止を発表。小さい会場を使用する場合は余計に感染リスクも高くなるため、賢明な判断と言えるでしょう。他にも東京マラソンで一般の部が中止になるなど、さまざまなイベントが中止や延期を決断するケースが見られます。21日に開幕したJリーグも今後の状況によっては無観客試合も検討されているといいます。

東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が迫ってきています。これまで想像できないような努力を積み重ねてきた選手たち、そして準備のために膨大な時間を割いてきた関係者の方々の努力が無駄にならないためにも、一日も早い事態の終息を願っております。皆さん、自分ができる対策はしっかりやっていきましょう。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアンの取材を手がける。