サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第99回は、スタミナをつけたい時には何を食べるのがいいのか?という疑問について。
■おすすめは豚しゃぶと野菜てんこ盛り
これは人によって意見が分かれるでしょうね。
鰻、牡蠣、レバー、豚肉、鶏むね肉、ニンニク等々、食材の候補はたくさんあります。梅干しやお酢も候補に入るかもしれません。豚のスタミナ丼なんてかなりいい線いっていると思いますし、以前、すっぽん料理をいただいたことがありましたが、かなりスタミナ感満載でした。最強のスタミナ食にすっぽん鍋あたりを挙げておきたいところではありますが、少し一般的な食べ物でないのと日常的に食べる料理とも言えないので、それ以外で考えてみたいと思います。
私は少し体調が下り坂であったり、風邪の予兆を感じたりした時、またあまり食欲が湧かないような時に食べて治す料理があります。それは豚しゃぶです。
普段はあまり野菜を好んで食べないのですが、しゃぶしゃぶにしてポン酢につけると不思議なほどたっぷり食べることができます。まわりが引くほど入れる食材は、ネギ、ニラ、きくらげです。豚肉のビタミンB1にニラやネギのアリシンが最強のコンビとなり、またきくらげにはビタミンDが豊富だからです。
そして〆にはご飯で梅干しのお茶漬けをします。たまたま行きつけのお店は、お肉は通常のオーダーでもお肉以外はつねに食べ放題なので、その時ばかりはお肉の3倍くらい野菜を食べるようにします。翌朝には食物繊維の効果も実感します。以前は体調不良の際に味噌バターラーメンにネギとニンニクをたっぷりというパターンをよく食べていたのですが、最近は年齢とともに豚しゃぶの野菜てんこ盛りに変わってきました。
余談ですが、風邪気味の時に私がやる一日で完全回復のパターンは、ビタミン注射を打って、豚しゃぶの野菜てんこ盛りを食べて、スチームサウナに入って、グルタミンとコエンザイムQ10を飲んで早寝という流れです。ビタミン注射を打たない時は、ビタミンCも飲むようにしています。機会があれば参考にしてみてください。
桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。