【渡辺華奈のデートするならジムがいい 第20回】隔離期間中にあることを始めました!




ベラトールでの試合から帰国後、2週間の隔離生活をしていました。今回はこの期間中に自分がどんな過ごし方をしていたかをお話しましょう。

 

まず帰国後には空港でコロナの検査をします。問題がなければ自宅に帰って2週間の自主隔離となります。その際、アプリをいくつかダウンロードして、体調がおかしくなったらすぐにテレビ電話ができるようにスカイプを設定しておくなど、いろいろな注意事項がありました。

 

自宅に戻ると2週間の隔離生活の始まりです。最初の1~2日は試合のダメージもあったので何もせずに休んでいました。隔離生活中はジムに行くことができないので、自宅でのトレーニング用としてステッパーとチューブを購入。ダラダラしないように家でトレーニングをする時間を決めて、できることをやるようにしました。

 

残念なことにチューブはちょっとケチって安いものを購入してしまったため、伸びが甘い感じがして大失敗。しっかりしたものを買わないとダメだなと後悔しました。ステッパーは高さが何段階かに調節できて、わりと高くもできるので、こちらはまあまあいい買い物です。とはいえ、健康志向の人がダイエット目的で体を動かす程度のトレーニングしかできず、早くジムに行きたいとずっと思っていました。

 

他にやっていたことと言えばSwitchです。普段はそんなにゲームはやらないのですが、とにかく時間を持て余してしまうから、ずっとポケモンをやっていました。最初の1週間はこんな感じで廃人のような生活だった気がします。

隔離生活中のイメージ

 

食事も買い物や外食ができないので大変です。デリバリーを頼むためにUber Eatsのアプリをダウンロードしました。このアプリはメッチャいいです。中華、肉系、ヘルシーなどカテゴリーがあって、いろいろ見ているだけでも楽しかったです。ボタンを押せばすぐに頼んだものがきますし、すごく便利だなと思いました。ただ、デリバリーはなかなかいいお値段がするため、毎日頼むのも大変。というわけで家族に買い物をしてきてもらって自炊もしていました。

 

隔離生活1週目は本当に何の目的もなく、なんとなく過ごしていましたが、次の週からはなんと、リモート授業で英語の勉強を始めました。今までは本当に勉強してこなかったので、勉強の仕方がわからない! 学生時代の授業中は「睡眠学習」と言って、睡眠時間にしていたくらいですから(笑)。

 

授業は45分が2コマでその他に課題もあります。1日30単語くらい習うための予習として、その単語を使った例文を授業前に作っておかなければいけません。さらに英文法の本を毎日70ページ読むことが課題です。始める前は授業と課題を合わせて一日3時間の英語学習をするメニューになっていました。授業は2コマで1時間半なので課題は1時間半で終わるということです。しかし、実際に例文を作ってみると、今まであまりにも勉強をしてこなかったので(笑)、普通の方の3倍程かかり、一つ作るのに10分以上もかかってしまいました。30個もやっていたら一日が終わります。

 

こうして隔離生活2週目はずっと英語の勉強をしていました。まったくできないのに英語をやっているというのは恥ずかしくて今まで公にしてきませんでしたが、ここで告白してしまいました!

 

隔離生活が終わると練習、トレーニングが入ってくるので同じペースではできません。今は先生に相談して課題は減らしてもらっていますが、アメリカで試合をするからには腹をくくってやってみようという気持ちです。今回の試合ではインタビューにもまったく答えられなくて、残念な思いもありました。通訳の方に質問は訳してもらったとしても、言いたいことは自分の口から英語で伝えたいなと思っています。この先、海外で練習する機会があったときも、英語ができないとインプット、アウトプットもできないので、少しでも英語アレルギーをなくしていきたいです。

 

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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。MMAデビューから無敗の快進撃を続けている。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW