サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養や肉体に関する疑問を解決する連載。第127回は、桑原さんがおすすめする肉の部位をランキング形式でお届け。
■定番の鶏むね肉を抑えて1位に輝いたのは……
肉にもそれぞれ特徴がありますから、逆にパーフェクトというのはないかもしれませんね。その人のニーズや状況に応じて順位は変わるかと思いますが、私なりの独断で順位を決めてみました。
まず第5位は、ジャカジャカジャカ、ジャーン♪
羊!
これは言わずと知れたカルニチンが豊富な点が、エントリーの理由です。カルニチンが豊富だからラムやマトンは太らないといったような過ぎた考えはNGですが、カルニチン自体はとくに30代以降は非常に重要な成分となります。これは単に痩せたいとかダイエットという理由だけではなく、ATPをつくる上で必要不可欠だからです。
では続いて第4位は、ジャカジャカジャカ、ジャーン♪
ササミ!
ササミもむね肉の一部ですが、ここでは鶏のむね肉とは別の扱いとしておきます。何と言っても低脂質なことが最大の特徴です。ボディビルダーにとっては、野菜はブロッコリー、肉はササミ、というくらい定番ではないでしょうか。値段もリーズナブルですし、形状や大きさも食べやすいので、ボディメイク的には外せない定番の肉でしょう。
いよいよトップ3の発表です。でもその前に番外編。
個人的には馬肉が大好きです。高タンパク、低脂質なのはもちろんですが、どれだけ食べても飽きがこない味も魅力です。馬刺しで食べるケースが多いかと思いますが、まさに筋肉の栄養素が充填されていくという感覚がします。
そして第3位は、ジャカジャカジャカ、ジャーン♪
牛肉!
とくにヒレ肉がおすすめです。脂質が少なく、高タンパクで、鶏のようなパサつきもなく、とにかくおいしい。アミノ酸組成も最高ですから、焼き方はレアでいきたいですね。少し値段が高いのが欠点といえば欠点でしょうか。減量中にも食べられる貴重なグルメ食材だと思います。
さて第2位は、ジャカジャカジャカ、ジャーン♪
鶏のむね肉!
機能性成分でもあるイミダゾールペプチドが豊富な点が、抗疲労という観点から上位にきました。ササミと同様パサつきへの調理上の工夫は必要ですが、値段もお手頃ですし、皮を取れば低脂質で栄養価的には何の欠点もありません。外せない食材です。
そして栄光の第1位は、ジャカジャカジャカ、ジャーン♪
豚肉!
豚は部位にもよりますが鶏などに比べると脂質が多いので、調理の際に脂質を取り除くという手間がかかるのが欠点かもしれません。ただ、その欠点を補って余るほどの強みとしては、何と言ってもビタミンB群です。イメージ的にはビタミン=野菜という感じの人も多いかと思いますが、ビタミンBを含まない野菜は意外にも多く、その点豚肉はビタミンの宝庫と言えます。しゃぶしゃぶにしても、蒸し焼きにしても、食が進む食材でポン酢との相性が抜群です。あくまでも個人的な意見ですが、豚肉を優勝とさせてもらいました。
桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。