パーソナルトレーニングと言うと一般的には筋トレや食事指導が2本柱と思われるが「Y personal training gym(ワイパーソナルトレーニングジム)」では、それに加えてウォーキングやランニングなどの有酸素運動も重要なパートを占める。これら3要素をまとめてマンツーマン指導してくれるジムは、国内でもそう多くはないだろう。今回は、中学時代に栄養不足による病気を経験しながら、大学時代には箱根駅伝に出場した経験を持つ山田賢児さんを紹介する。さまざまな体験を踏まえ、山田さんが心から提供したいものとは?
健康を土台にして、より幸福な人生を送ってほしい
東京農業大学在籍時、箱根駅伝に出場をはたした山田賢児さん。2014年には管理栄養士の国家資格を取得し、トレーナーとして活躍。自身も北区フィジークでも入賞をはたすなど「ランニング」「ボディメイク」「栄養指導」の3方面で経験を積んできた。そんな山田さんの根底にあるのは「すべての活動は健康が土台」という信念だ。
「中学2年生の頃、速く走りたい一心で無理なダイエットを試みた時期がありました。するとある時、副鼻腔炎という顔に膿が溜まる病気になってしまったんです。顔が腫れて、眼球を動かすと頭が割れるような痛みがありました。すぐに入院して手術をしましたが、退院してからも脚を疲労骨折するなど、体が完全に弱っていました。速く走りたかっただけなのに、健康を失って努力が水の泡になってしまったんです。この体験から、何をするにも健康が土台だと実感しました」
それを世の中に伝えたいという思いから、トレーナーの道に進むことを決意した山田さん。大学を卒業後、千葉県のジムでアルバイトとしてキャリアをスタート。そこでは主に有酸素運動の指導を担当し、顧客の体を変えることに成功してきたという。
「当時のお客様で、今でも10年近く私のジムに通ってくださる方がいます。私をライフパートナーと呼んでくださって、私のジム以外では運動をしないと決めているそうなんです。人生の一部を預けてもらっているので、やりがいと責任を感じています」
キャリアを積んだのち、2015年にパーソナルジム「YAMADA BODY MAKE」をオープン。ボディメイクの指導を約5年行ない、2021年に「Y personal training gym」として拡大移転した。ボディメイク指導を得意とする田中元大さんを新たにスタッフに迎え、自身が培ってきた「有酸素運動」「ボディメイク」「栄養指導」の3つの側面から健康をサポートできる体制をつくり上げた。
自分だからこそできる「3本の柱」でお客様をサポート
Y personal training gymには、オリンピックの選手村でも導入されていたイタリア発のメーカー「Technogym」の最新トレッドミルマシンを2台完備。顧客の体力や運動歴に応じて専用メニューをプログラミングしていく。
「有酸素運動をはじめる前に、マシンで体力測定を行なっていただきます。それに応じて強度の異なるメニューを複数作成しますので、ご予定や体調に合わせて、適切なメニューを選ぶことができます。有酸素運動は自宅の周りでもできますが、ジムでやるメリットは運動の習慣化ができることですね。さらに当ジムでは、無理のない強度でしっかりと体力が向上するメニューを組んでいます。ジムに来てマシンのボタンを押せば、自然に体が変わっていくプログラムが提供できる仕組みです」
個々のタイプに合わせて多彩なメニューを作成する山田さん。中でも珍しいのは「ウェーブウォーキング」というメニューだ。インターバル走の要領で行なうウォーキングは、マシンに傾斜をつけることによって強度がアップされ、まるで山登りのような負荷をかけることができる。
「有酸素運動で心肺機能が向上することで、短い休憩で効率的な筋トレを行なえるようになります。過去のお客様には、有酸素運動を取り入れてプランクの継続時間が伸びたという方もいらっしゃいました。また筋トレで筋肥大させ、有酸素運動で脂肪を落とすことにより、よりデザイン性の高いボディに仕上げることができます」
ボディメイクの面でも、山田さんと田中さんが顧客のニーズに応じて専用メニューを作成。ダイエットからバルクアップまで、あらゆる目的に対応する。もちろん栄養面のサポートも充実している。
「食事や栄養のコントロールは、体づくりでとても重要です。筋トレや有酸素運動では筋肉の合成と分解がつねに行なわれるので、十分な栄養状態を保たないとせっかくつけた筋肉も分解されてしまいます。また、ダイエットなのか、バルクアップなのか、目的によって栄養摂取の方法を変えないと成果が出づらいのも事実です」
山田さんが目指すのは、外見的な美しさだけでなく、内面からにじみ出るような魅力を提供することだ。
「健康になれば表情が変わりますし、元気になって活動的になります。イヤだな、面倒だなと思っていたことにも積極的に取り組めるようになるかもしれません。また、運動をすることでホルモンなど内分泌系の活性が上がり、周囲に伝わる印象も変わっていきます。そのように自分がキラキラ輝いていくことを体験してほしいと思っています」
「行ったら楽しい」と思ってもらえるジムづくり
ジムの音響やインテリアを厳選し、心地よい空間の提供を大切にする山田さん。トレッドミルマシンにもNETFIXやYouTubeなどが完備され、疲労や飽きが起こりにくい環境が整えられている。
「僕のジムは週1、2回、多ければ週3、4回通う方が多いですから、たくさんの頻度でジムを利用していただくことになりますよね。なので『ここに来たら楽しいな』と思ってほしいんです」
“人生の一部となる空間”で、健康な体づくりを提供する山田さん。今後はさらにボディメイク指導の強化、有酸素運動プログラムの改良も行なっていきたいと言う。
「何をするにも体が資本になります。お客様のライフパートナーとして、健康の手助けができるのが何よりもうれしいです」
取材、文/森本雄大
写真/木村雄大
Y personal training gym(ワイパーソナルトレーニングジム)の詳細、お問い合わせはこちらから
山田賢児(やまだ・けんじ)
千葉県出身。学生時代は陸上選手として活躍し、東京農業大学在学時に箱根駅伝に2回出場。その後3箇所のジムで指導を経験し、2021年に「Y personal training gym」をオープンさせた。ランナー経験を生かした有酸素運動指導のみならず、2014年の北区フィジークでも入賞を飾るなど、ボディメイクにも取り組む。有酸素運動、ボディメイク、栄養指導の3つの側面から健康にアプローチする。
(所有資格)フードスペシャリスト、加圧インストラクター、日本ストレッチング協会STP、管理栄養士、日本ボディートレーナー協会整体師、加圧サイクルインストラクター。