2/13(日)、神奈川・カルッツかわさきにて、「JAWA presents アームレスリングトーナメント」と「マッスルゲート神奈川パワーコンテスト」が開催された。今年で4回目の開催となる筋肉イベント「マッスルコンテスト」の一環として行なわれたこの2つの大会は、年を経るごとに盛り上がりが加速。昨年に続き日本アームレスリング連盟(JAWA)のサポートの下で行なわれたアームレスリングトーナメントには国内トップクラスの実績を持つ選手が出場するなど、多くの参加者でにぎわった。
まずは、過去最高の約170人の参戦で熱戦となった、アームレスリングトーナメントの様子からお届けする。
「卓上の格闘技」とも呼ばれるアームレスリングでは、時には競技台がひっくり返りそうになるほどの攻防が繰り広げられた。階級は全16階級で争われ、コロナ対策でアルコール消毒やマスクの着用を徹底しつつ、選手たちはマスク越しに気合の入った声を上げて闘った。
最上位階級のSクラスには日本チャンピオンも多数参戦し、国内トップレベルと言っても過言ではない闘いを展開。特に大混戦の「Sクラス/右ライトハンド」で優勝をはたした坂本英隆選手は、「猛獣」の愛称で親しまれている、日本一の常連選手だ。得意技である「ガッチリ」(相手の手首を巻き込んで引き込む技)を駆使したパワフルな戦いぷりには客席からは時折声援も上がり、会場は熱気に包まれた。
初心者から全日本王者クラスまでが集った今大会。JAWAの佐藤正人事務局長は、「去年に続き2回目の開催になりますが、団体の垣根を越えて実施できる大会は貴重だと思います。アームレスリングの魅力を広めたいので、選手や観客のみなさんが多いことは大変うれしいです。今後も、全国から猛者が集まるようなイベントになればと思います」と大会への思いを語った。
また、同会場で開催されたパワーコンテストでは、ベンチプレス、デッドリフトの各種目に加えて、BIG3チャレンジ(3種目総合)も行なわれた。初心者や女性、熟練者まで多くの選手が日頃の成果を発揮して闘った。
このふたつの大会は「誰でも出場できる」というのが大きなポイント。力試しをしながらトップ選手の様子も見ることができ、参加者にとって有意義な大会となっただろう。
ゴールドジムの荒川大介氏は両大会に関して、「コロナで公式大会が減少して力試しの場がないので、こういった試合がモチベーションアップになればと思います。パワーコンテストは非公式大会ですが、これを経て公式大会に出る人も多く競技人口の底上げにつながっています。一時期に比べて、女性の選手が増えているのがいい傾向ですね。今回はふたつの競技を併催できたことで、パワーコンテストの選手もアームレスリングを見ることができる。逆もまたしかりというところで非常に面白いイベントになったと思います」と振り返った。
キャリアや競技の垣根を越え、多くの”力自慢”が一堂に会する貴重な1日となった。
取材・文・写真/森本雄大