ココロとカラダのコントロール(阿部美早)【マッチョ女子倶楽部⑬】




コンテストに挑む女性は何をキッカケにトレーニングを始め、どんな日常を送っているのか。そんな内容を阿部美早さんと高橋夏美さんに交互に綴ってもらう連載。今回は阿部さんが、福岡で行われたアジア選手権大会を振り返ります。

みなさん、こんにちは。阿部美早です。

前々回は2015年アジア選手権大会の選考会in仙台についてお伝えしましたが、今回は選考会の結果、ミスボディフィットネスの派遣選手に選出していただいたアジア選手権大会in福岡についてお伝えします。

アジア選手権大会は、自国開催ということもあり非常に盛り上がりました。私にとっては2度目の国際大会でしたが、第一に環境に恵まれ、多くの日本代表チームの選手の活躍が刺激となり、結果は身長別で4位でした。
(ちなみに、このとき2位だった中国のFan Shu Hui選手を2017年5月にモンゴルで開催されたアジア大会では逆転することができました。3位に入賞させていただきました)

順位的には4位という結果でしたが、私は全体的にシェイプが甘く、上位の選手と比べて皮膚がフラットに見えていたと感じました。

また、この時の自分自身のメンタルは、前年の総合優勝したオールジャパンに挑んでいた時と比べると、アグレッシブな強い気持ちが欠けていました。もちろんアジア大会当日は、競技者として代表選手として、使命感を持ち、一人の人間としても自分自身を解放させたような気持ちでステージに立ちましたが、そこに至るまではココロとカラダのコントロールに苦しんでいた日々もありました。

この大会で身に付けていたカラービキニは、それまでは三角の形でしたが、丸型のものに変えて、また素材をベロアにしました。カラーは濃い紫色です。深みのあるカラービキニを身に付けることや、装飾デザインをシンプルなものにすることで「落ち着き」を出すために色々と試行錯誤した上で決めました。
ヘアスタイルは髪色をあえて明るくせずに黒髪のままに……、シンプルにストレートヘアのダウンスタイルにしました。狙いはスポーツ競技として華やかさや凛とした女性らしさを出すためです。トレーニングの積み重ねでつくられた体そのものはもちろん大事ですが、競技として必要な「トータルパッケージ」の一つも欠けることなく自分の良さを前面に出すための工夫や努力、また国内・国外、プロ・アマチュア問わず、大会動画やトレーニング動画を見る、そこから感じ取る、研究することが大切だと思います。

余談ですが……。
私はどちらかというと減量は得意なほうではありません。食べること呑むことが大好きです。しかし、減量を必要とするタイミングになると自分に「スイッチ」が入り、食べたい欲と勝ちたい欲を天秤にかけて「食べるより勝ちたい」そうココロに決めて、欲を抑え黙々とカラダを変えていくことができます。ただ、減量生活の毎日が順調なわけではありません。気持ちをうまくコントロールできなくなるときも、もちろんあります。
そんな時は音楽を聴いたり、趣味のプロレス観戦です。難しいときはネットで観賞しますが、極力、生で観戦です。
※好きな席は後楽園ホールですと、南い列目12のシートです。横浜ラジアントホールは柵がなくてドキドキ度は3割増です。

私は普段からプロレスが大好きで観戦にもよく行きます。プロレスは、ワクワクドキドキした刺激がカラダ全体に走りエネルギーとなります。また、自分への甘えを断ち切り、モチベーションが上がり、ココロの奥底から奮起させてくれます。
競技にまつわること以外に、メンタルを整えてくれるものを持っておくと、ちょっとした壁にぶつかったときに、その壁を柔らかく、もしくは壁とも感じなくなるケースもあると思います。プロレス観戦の他に、プロテインスイーツつくり等ありますが……あくまで私個人の考えです。

話が脱線しましたが、2015年に出場した試合は、アジア選考会、アジア大会、日韓親善試合、オールジャパン。ゲストポーザーは2回と、たくさんの貴重な体験や経験をさせていただきました。次回は、日韓親善試合へミスボディフィットネスの日本代表として出場したエピソードをお伝えいたします。

ちなみに、日韓親善試合で韓国に行った際、私の突拍子もない発案の「夜の坂ダッシュ」に付き合ってくださったり、ともに早朝トレーニングを行ったボディビルの選手の方が9日に開催されます、日本最高峰の大会「日本ボディビル選手権大会」に出場されます。

須山翔太郎選手と山口裕選手です。須山選手は昨年3位、山口選手は昨年6位です。残念ながら当日会場で観戦することはできませんが、ささやかながら、お二人の御健闘をお祈りいたします。