VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。佐藤凌トレーナーの後編はトレーニング編です。細かく要望を聞いてもらい、ターゲットを絞ったトレーニングをしてもらいました。
多くのパーソナルジムがそうであるように、まずはカウンセリングからスタート。チェックシートに必要情報を記載し、その情報を元にお客様を深堀りしていくのだと言います。
「お客様は大きくわけると2種類のタイプがあって、一つ目はある程度目的がハッキリしているけど、どうすれば到達できるかわからないという人。二つ目はそもそも目的すらわからないという人です。そういったことを判別するためにはチェックシートを使ってお客様のニーズを把握していきます」(佐藤さん)
目的に関してはピンポイントなオーダーでもOKということで、若き日の藤波辰爾ばりの下乳、しょぼい二頭筋の強化法、そして小さい肩の強化法をリクエスト。「普段のトレーニングに生かせるエッセンス的に、ここを工夫できるといいですねという内容でお届けします」と佐藤さん。
体組成計で体の状態を数字からチェックし、実際に柔軟性や関節の具合をチェック。故障箇所の足首はもちろん、全体的に生まれつき関節が緩めとのこと。関節が柔らかいということは、可動域を取れる反面、その可動域を扱える筋力と身体イメージが必要なので、トレーニングの際は十分注意してほしいとアドバイスを受けます。
今回のターゲットである、胸筋下部、二頭筋、肩を中心にストレッチ。写真の二頭筋のストレッチはやったことがなかったので、筋肉が伸びてすごく気持ち良かったです。
準備ができたところでトレーニングを開始します。まずは胸筋下部のトレーニングからで、最初はダンベルフライです。
「フライは伸張種目になるので、筋肉をしっかり伸ばして使ってあげることが大事になります。伸張感を意識して、重さを感じてボトムのほうで2秒くらい止める。そこから締めあげるように戻します」(佐藤さん)
ダンベルフライで筋肉を疲れさせて、血流を送り込んでパンプさせたところから、胸筋下部を狙います。続いての種目はディッピング。
ポイントは体を前に倒して斜めになって行なうこと。真下に下ろしてしまうと胸部よりも三頭筋に効いてしまいます。そして筋肉に疲労がたまってきたら、つま先をついていいので、姿勢を維持するようにします。
「足をつく、つかないの判断基準はご自身の体が前傾を保てなくなったら、もしくは上げたときに体が前後にブレしまったら。その場合は足をついて負荷を逃がしながら、胸筋下部に効かせるようにしましょう」(佐藤さん)
胸筋をターゲットにした2種目を終えて次は二頭筋です。まずはインクラインカールから。
腕をだら~んと下げたところからヒジの位置を固定してカール。上げるときは小指側から上まで上げきらず、半分くらいまででOKとのこと。上がらなくなってきたらパーシャルで部分的にでも動かして追い込みます。
「これは伸ばして使う伸張種目なので、筋繊維を傷つけやすい方法になります。伸張種目をやった後に収縮種目。逆にグッと力こぶを使うような種目をやったほうが順序的には効果的です」(佐藤さん)
続いては収縮種目のスパイダーカールです。ベンチ台にうつ伏せになってカールを行ないます。
ポイントは収縮感を出すために、上げたときに頭をグッと下げること。決して重い重量を扱っているわけではありませんが、伸張種目→収縮種目の順で二頭筋に刺激を入れて、かなり腕が張りました。
胸筋下部、二頭筋ときて、最後は肩。ミリタリープレスです。
手幅は81㎝ラインよりやや狭く、下ろしたときに腕が90度くらいになるイメージ。バーを上げたときに頭を入れ込むようにします。下ろすときは鼻の位置くらいでOK。しっかりお腹に力を入れていないと、上げるときに腰を反ってしまうので注意が必要です。
「肩のトレーニングなら、最初にこの種目をやってから、サイドレイズなどをやってもらえると、より効きます」(佐藤さん)
これにてトレーニングは終了。締めはかたぎり塾オリジナルのプロテインのサービスです。
ベリー味とカフェラテ味があり、今回はベリー味をチョイス。1杯で15gのたんぱく質を摂取でき、他にもマルチビタミン、ミネラル、食物繊維、乳酸菌、鉄分と、ダイエットに必要な栄養素がギュッと詰まっています。スッキリしていて美味しいです。
というわけで今回はここまで。自分が強化したい部位の効果的なトレーニング方法を教えてもらうことができ、普段のトレーニングにも生かせそうです。
佐藤さん、ありがとうございました!
【トレーナーPROFILE】
佐藤凌(さとう・りょう)
1994年生まれ。山形県出身。茨城県立医療大学理学療法学科卒業。大手企業立の総合病院に理学療法士として勤務し、心臓血管系や筋骨格系などの幅広い疾患に対して施術を行なう。予防医学の重要性を感じ、パーソナルジムを運営する株式会社かたぎり塾に入職。トレーナー研修やサービス設計、新店舗開発などに従事し、約10ヶ月で取締役に就任。現在は、腰痛・肩こりに悩む人々に対して、他者依存ではなく、自己解決できるアプローチを啓蒙している。
【店舗情報】
かたぎり塾
2022年8月現在、関東を中心に全国で73店舗経営中。
〔料金〕※税別
月4プラン=28,000円(週1回60分、月4回)
月8プラン=54,000円(週2回60分、月8回)
回数券4枚=32,000円(※有効期限なし)
LINE食事サポート=10,000円(期間は2週間)
※ウェア、シューズ、タオル、運動後のプロテイン完全無料。
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。</div